国公立志望の塾生からの質問
これは・・・かなり強烈でした。
久しぶりに骨が折れました・・・。
高校3年生のみなさん、次の文章を読解できるでしょうか??
At the heart of the enviromental issue is the basic question of how we apply the knowledge that science and technology make available to us to the decisions which will determine our future. (某国立大学の長文より抜粋)
正直この文章・・・、難しい単語はまったく入っておりません。
高校3年生なら知っていて当たり前の単語ばかりですが、正確に読解するとなるとそうはいきません。
・この文章が第2文型の倒置であること
・文の主要素(SVOC)とM句の区別がついていること
・how + S+V で『どのようにして』と訳すこと(例外あり)
・applyは正しくは『apply O to do』の形を取るということ
・関係代名詞は不完全文が続くこと(主要素であるSOCのいずれかが欠ける)
・・・などの知識が最低限ないと、訳も分からず単語を並べただけの訳になってしまうはずです。
ここでこの解説をやってしまうと、いつも3000字前後の山口ブログが10,000字を超えてしまいますので省略して・・・。
『環境問題の核心は、基本的な問題である、その問題とは、私たちがどのようにして、科学と技術が私たちに使うことを可能にした知識を、私たちの未来を決定することになる決断に対して、どのように適用するか、という問題のことである。』
もっと分かりやすい日本語に直すなら、
『環境問題の核心には、科学と技術によって私たちが使えるようになった知識を、私たちの未来を決定することになる決断に対して、どのように適用するかという基本的な問題がある。』
みたいな感じでしょうか??
今の時点ではこの文章はすっと訳せなくても構いません。
ただ、国公立を受験する予定の高校生(文系理系問わず)、南山大学以上の私立大学を受験する予定の受験生は、秋口くらいにはこれが訳せる必要があります。
これを正確に読解するために、文法の知識や精読が必要になるのです。
センター試験の大問2の、たかだか『2点』の文法問題のために文法を学ぶわけではありません。
文章を読むために、文法が必要なのです。
ですから高等英語の理想的な学習計画は以下のようになります。
高校1年生・・・とにかく四の五の言わず単語を覚える!難しいのは百も承知、とにかく覚える。文法の基礎もここで作る。
高校2年生・・・文法の基礎に磨きをかけ、精読の基本的な練習を重ねる。ネクステージなどの演習型の問題集も毎日やる。
高校3年生・・・もうやることはない状態に仕上げて、国公立志望の生徒は二次対策。難関私立大学志望の生徒は赤本(できれば青本)での過去問対策を。
これを続けてきた高校3年生は、あるいは今回の英文がスラスラと読めてしまうかもしれません(山口ちょっと汗をかいてしまいましたが・・・)。
しかしながら、この3年間で少しでも欠けているものがあれば、おそらく訳出しするのは難しかったのではないでしょうか??
だからといってやることが変わるわけではありません。
3年間でやる予定だったことが、この夏休みに凝縮されるだけです。
もちろんそれは楽なことではありませんが、英語学習、とりわけ長文読解には近道はなく、ただただ王道があるだけです。
その王道は避けては通れません。
上の文章を訳すのに、今手も足も出ないのであれば、この1つの文章に1時間でも2時間でも時間をかけて、たくさんのことを吸収してほしいと思います。
な~に大丈夫。
be動詞と一般動詞の区別もつかなかった山口程度の英語力でも、きちんと訳せるようになるのです。
脳の力が全開の中高生諸君なら、必ずできるようになります。
もし上の文章を正確に読解してみたいと思った高校生諸君、いつでも教室にきてくださいね!