嬉しいような悲しいような話
先日、山口が担当している高校2年生の男の子から相談を受けました。
『先生の英語をやめて数学に切り替えたいんですけど。』
お・・・おう、ちょっとさみしい・・・。
でもこれはとってもいい話なんです。
今の彼はセンター試験の過去問を解いてもらっても、常に170点以上取りますし、普段の授業では東大や京大、早慶上智の過去問を使いながら進めてきました。
多分偏差値は70を超えています。
多分と言ったのは・・・彼の通っている高校はまったく進学校でも何でもないので、そもそも模試を受験していないんですね。
だから正確な偏差値は分かりません。
分かりませんが、当塾のブログで紹介させていただいている成績優秀者とほぼ互角です。
そうなると(いい意味で)やることがないんですね。
もちろん満点ではないので(その取れていない20点分はやらないといけないんじゃないの??)と思われるかもしれませんし、確かにその通りなのですが偏差値70を超えるくらいの理解力になると、山口の解説は必要ありません。
赤本や青本、ネクステの解説見れば理解できてしまうので。
そうなると、1人でできるであろう英語にお金をかけるのはもったいないですよね。
というわけで、彼は山口の手を離れて、来月からは数学の黒野先生が担当することになりました。
さて、そんな彼ですがどれくらい勉強しているのかというと、正直なところ『1日〇時間!』みたいな細かい数字は把握していませんが、システム英単語とネクステは隅から隅まで覚えています。
相当な努力と時間をかけていることが伺えますね。
そして先にも申し上げました通り、彼の通っている高校は進学校ではありませんので、ほぼ独学です。
本当に自分の力だけで頑張ったんですね。
これも以前から繰り返しておりますが、何でもいいので単語帳を隅から隅まで覚えて、ネクステやビンテージをまるっと何周もやりこめば、センター試験レベルなら常時160点取れるようになります(国立理系は別として)。
もちろん、東大や京大二次、早慶上智や医学部などの最難関校の対策となるとそれだけでは不充分ですが、『英語ができない』と嘆いているほとんどの中高生が、ただ単語を覚えるという単純作業をサボっています。
単語を覚えるのなんて、10回音読して何十回も書いてれば大体覚えます。
誓ってもいいですが、単語を10回声に出すのなんて10秒もかかりません。
もちろん、そこで覚えたものは3日と言わず、次の日には忘れてしまっているかもしれませんが、それを何度も何度も反復して覚えていくのです。
dogが犬であるというのは知らない人はいないと思いますが、これは単語が簡単だからではありません。
dogという単語はほとんどの日本人が、小さい頃から何度も何度も目にして口にしてきたから覚えているだけなのです。
しかしながら、同じアルファベット3文字の単語”dim”の意味は、ほとんどの中高生が答えられないのではないでしょうか??
ちなみに答えは『薄暗い、ぼんやりとした』という意味ですが、恐らく今から10回も声に出せば覚えてしまうと思います。
もちろん次の日、あるいは数か月後には忘れてしまうかもしれませんが、”dog”という単語と同じ数だけ目にして声に出せば、覚えられない中高生諸君はいないはずです。
そう、つまり単語が覚えられないというのは、厳しい話その程度の反復ができていないということです。
例えばこれは本当にビックリするのですが、ポケモン世代の人たちはすべてのポケモンを覚えています
ちなみに山口ですが、ピカチューしか知りません(笑)。
それは山口が興味を持っていないし、特別知りたいとも思っていないからです。
ただ、興味のある人というのは特に苦労もなく、毎週毎週同じものが登場する番組を見て、学校でツレなんかと話すから自然と覚えられるんですよね。
勉強もまるっきり同じとは言いませんが、やることは同じです。
そりゃあ勉強とポケモンではみなさんのモチベーションも全然違うでしょうが、少なくともみなさんには行きたい高校や大学があるんでしょう??
中身は違っても、それは自分の希望を叶えるという点で同じはずです。
あと、『単語は書かなきゃいけないんですか??』と無限に聞かれますが、覚えられるなら書く必要なんて全然ないです。
今回紹介した高校2年生の男の子なんて、基本的に書いてません。
ただし鬼のような形相で単語帳や参考書に目を通していますが・・・。
それにポケモンのキャラクターを書いて覚える人なんていないでしょうしね。
山口はたま~に『100回書けば誰でも覚える』というのは、厳しい物言いになってしまいますが、『やっていないのにやったつもりになっている』中高生諸君です。
何にもやらないくらいなら、無心に手と頭を動かして書いている方がまだマシですからね。
それに書いている内に、少しずつ少しずつやるべきことが見えてきます。
山口の中学生時代がそうでした。
とりあえず何をやればいいのか分からなかったので、ひたすら5教科の教科書を書きなぐっていました(0点を取るくらいの学力だと、本当に何をやったらいいのか分からないのです)。
だけど何もやらないよりは絶対にやったほうがいい。
学習効率で言えば最も悪い勉強法でしたが、学習の土台を作るという点では一番有効だったと今でも信じています。
・・・とまだ書きたいことは山ほどあったのですが、授業が始まりますのでこの辺で!