時間と共に目標は下方修正される

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雑談

ここ最近のブログでちょいちょい話題に出していますが、現高校2年生は受験まで1年を切っています。

・・・ということは、当たり前の話なのですが、現高校1年生も受験まで残された時間は2年未満ということになります。

昨日も少し触れましたが、偏差値が50くらいの学力の生徒が2人いたとして、彼らの目標が東京大学だったとします。

もしもそれが中学1年生であるならば大いに合格の可能性があるでしょうが、それが高校3年生ならまず無理です。

これは極端な例を挙げさせていただきましたが、同じようなことはいたるところで起こっています。

おそらく高校1年生の頃というのは、みなさんはっきりと進路は決めていないかもしれませんが、それでも『第一志望は地方の中堅未満の私立でいいです。』という生徒はだれもいないでしょう。

はっきりとはしていなくても、例えば『国公立には行きたいな。』とか『GMARCHや関関同立に行きたい。』とか高めの目標があるはずなんです。

ところが、学習習慣のない高校生は、時間の経過とともに徐々に目標を下げざるを得なくなってしまいます。

高校1年生くらいなら危機感もそれほどないでしょう。

高校2年生くらいでもひょっとしたら、(まだ何とかなる)と思っているかもしれません。

しかし、それがいよいよ高校3年生となって追い詰められると、いよいよ現実を突きつけられてしまいます。

これは能力の問題ではありません。

ただ単に計画性の問題です。

難関大(旧七帝大・早慶上智)に合格するのに必要な時間が延べにして4,000時間超(東進調べ)。

・・・となると、もしもこれまでに積み上げた貯金がない高校2年生の場合、大学入学共通テストまで残された時間は345日なわけですから、1日に必要な学習時間は『11.59時間』ということになります。

もちろん、まったく勉強していない!なんてことはないでしょうから必ずしもこの数字が正しいとは言えませんが、かなり現実味を帯びた数字だとも言えます。

例えば同じC判定でも、しっかりとこれまでに土台を築き上げてきて、二次対策や私立対策もしっかりと取ってきた生徒のC判定と、ただ何となく、中学時代の貯金で取れてしまっているC判定ではまったく意味合いが変ってきます。

みなさんはどうでしょうか?

話を元に戻します。

その4,000時間の内訳ですが、『英語1,500時間』『数学1,000時間』『国語500時間』『社会500時間』『理科500時間』となっており、理系の生徒はここから英語などを削って『物理・化学』に充当していかなければなりません(これはざっくりと丸めた数字になりますので、志望校や個人の得意不得意により変動します)。

この計画は到底1年で成しえるものではないので、現時点でこれまでの貯蓄ができていなければ、目標はそれに合わせて下げざるを得ないということになります。

ネットなどでは『E判定から一発逆転!』とか『偏差値40から逆転早慶合格!』などというみなさんにとっては耳障りのよい言葉がならんでいますが、果たしてそれは現実的なのでしょうか?

おそらく全国50万人の受験生の中でも、そんな例は100人いるかいないかだと思われます。

そんな紙のように薄っぺらい確率に、みなさんの受験を賭けるのは極めて危険です。

無難に勉強した方が絶対に楽です。

ここで少し話題を変えます(どちらかというと保護者様に見ていただきたいです)。

多くの学習塾にとって、夏休み前ははかきいれ時です。

模試の判定が厳しい高校3年生や中学3年生が一斉に押し寄せ、本人も保護者のみなさまも後がないことを自覚しているので、無謀な提案をされても契約されていくからです(私は大手に籍を置いていたときに、過去にお月謝が50万円を超えるような例も何度か見たことがあります)。

お月謝が50万円ですよ?

それを受験までの半年間払い続けるとして、300万円もかかってしまうことになります。

もちろん、お月謝が50万円などという例はそんなに多くないとしても、10万円くらいならばそんなに珍しい話ではありません。

まだそれでも結果が出てくれるなら

それで結果が出てくれるならまだいいんです。

ただ、学習習慣がついていない高校3年生が、たったの半年でそれまで2年3年と地道に頑張ってきた受験生に対抗できるわけがないのです。

当塾が早期に高校3年生の受け入れを締め切ってしまうのは、厳しいことを言えば『目標達成できる可能性が低いから』というのもあります(一番の理由は、今通ってくれている塾生に注ぐマンパワーを確保したいからですが)。

もし当塾が利益追求型の塾ならば、大手と同じように切羽詰まった受験生をどんどん入塾させるでしょう(それは絶対にしませんが)。

高校1年生の頃から目標を明確に定め、計画的に学習している生徒は、2年生になっても3年生になっても目標を下方修正する必要はありません。

手前味噌にはなりますが、当塾の塾生なんて上方修正してほしい高校生も数名います(みな計画的に自分の将来を見据えて志望校を決めているので、山口が口出しすることではないのですが・・・本当は言いたい!)。

再度お伝えしますが、目標が下方修正されていくのは個人の能力ではなく、ただ単に時間と計画性の問題です。

くどいようですが、現高校2年生に残された時間は『345日』。

私立専願で受験科目が3教科しかなくても、1教科に割ける日数はたったの『115日』です。

国公立志望なら・・・おそろしいことに『69日』しかありません。

もちろん得意不得意により、各々かけられる時間は変わってくるでしょうが、それすらもこれからしっかりと計画を立てて取り組んでいく必要があります。

『量よりも質が大切』、違うんです。

『量も質も大切』なんです。

どんなに身体能力が高くても、野球経験のない高校3年生が『今から甲子園目指したいんだよね!』と言ってもそれは夢物語でしょう(もちろん無理とは言いません)。

勉強だって同じ・・・いや、それ以上にシビアに計画を立てていかなければなりません。

スポーツとは違いフィジカル面の優位性などまったくなく、学習に関しては元々の素養や土台はほぼ平等だからです。

本来そんなに大差はありません(現に山口のように学年ビリで0点を取ったことがあっても、関関同立くらいは何とかなったわけですから。)

受験は万人に平等にチャンスがあります。

もしみなさんに大きな目標があるなら、しっかりと計画を立てて頑張りましょう。

だからこそ

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