当塾のような完全1対1のデメリットもお伝えしておきます
昨日訪れた塾生から、『先生、昔月謝○十万円も請求してたんですか!?』みたいな質問を頂戴しました。
このブログ、読んでいるのはほとんど保護者様だと思っていつも書いているのですが、意外と中高生も読んでいてびっくりします。
さて、早速ですが答えはNOです。
その高額月謝至上主義みたいなところが嫌やで大手を辞めたのですから・・・。
ただしだからと言って、山口正義で大手は悪というのも違います。
会社からしてみれば、会社の方針に反発する山口こそむしろ悪で、高額月謝を契約できる社員は有能ということになるでしょう。
だから当時はよく上司と揉め・・・、いや、激論を交わしていましたが、結局のところ山口と会社では重きを置くところが違ったので辞めたんですね。
それに、その高額月謝も保護者様が納得していれば別に何の問題もないんです。
例えば世界的に有名なハーバード大学、こちらの授業料は年間700万円、ひと月に換算すると58.3万円強となります。
昨日山口がブログで書いたお月謝よりもはるかに高いですね。
でもそれに対して、『ハーバード大学はなんでこんなに授業料が高いんだ。けしからん!』という人はおそらく一人もいないでしょう。
このブログでたまに登場する『宇宙飛行士の卵』君にしても、彼が留学していたミシガン州立大学は授業料は年間400万円強、ハーバードよりは安くなっているものの、月にかかる授業料は30万円を超えているんですね。
ただし彼の場合は成績が優秀で授業料免除、どころか生活費まで支給されていたようですが・・・(学業での留学のため、アルバイトができなかったとかなんとか)。
授業料が高くても、頑張っていればそんな救済措置もあるんですね。
少し話は反れましたが、お月謝が高かろうが何だろうが、本人と折り合いがついていれば何の問題もないんですね。
ただ、ハーバードが卒業するまでに生活費込みで3,000万円を超えるとはいっても、おそらくそれに対する費用対効果はしっかりと出ることと思います。
さて、それでは本題に戻しまして、当塾のような【完全1対1のデメリットに】についてお話いたします。
【完全1対1のデメリット】
メリットについては普段散々話しておりますが、今日はデメリットについてですね。
大きく二つあります。
一つ目は『学習習慣がつかなければ成績はまったく上がらない』ということです(・・・というよりこれはどこに行っても同じでしょうが)。
当塾のメリットは『完全1対1で生徒一人1人に対応し、100%理解してもらう。』というところにありますが、それで『もう分かったから復習はしなくていいや!』くらいに考えるのであれば、成績は上がらないどころか下がります。
『今日の夜、何を食べたか一週間後に聞くから覚えておいてね。』と言われれば10人いたら10人が覚えていられるでしょう。
それは聞かれることが分かっているから、(覚えておかなきゃ!)と意識し、ある人は毎日思い出して、ある人はメモなどに残すのかもしれません。
しかしながら今、『三日前の夜に食べたものを即答して。』と言われたなら・・・おそらく即答できる人はそういないと思います(三日前が誕生日でもない限り)。
私たちの脳は、たかだか三日前のことですら覚束ないほど頼りないのです。
勉強のことならなおさらでしょう。
したがって、『授業がわかりやすいからもう勉強はしなくていいや!』くらいに高を括るのであれば、まったく成績は上がりません。
そうならないために、当塾では宿題も山のように出ますし、普段の自習室の利用も厳しいルールを設けています(塾生と保護者様はご存知の通り、『私語禁止(勉強のことでも不可)』『居眠り禁止』『携帯電話の使用不可』守れなければご自宅に即連絡)。
体験授業はぜひぜひお気軽に受けてください。
ただし誤解を恐れずに言わせていただくならば、『誰にでも来てほしい』とは思っていません。
目標も人それぞれでいいです。
ただただ主体的に頑張る姿勢だけは持って来てほしいと願っています。
そしてもう一つ、『完全1対1』ですので非常に燃費が悪いです。
例えば集団授業であれば、1教室の生徒が20人から倍の40人に増えたところで授業の質に影響は出ません。
『一人の先生が発信する内容に変化はない』からです。
しかしながら当塾の場合、『完全1対1』であるがゆえに、塾生が1人増えるごとに、講師のマンパワーは大きく削られていきます。
ざっくりとした数字になりますが、1人の講師が指導できる限界は1日3人、一週間に6日指導させていただくとしても18人が限界です。
しかも、実際にうちの教室でそこまでの塾生を抱えている講師は1人もいません。
なぜなら講師にも授業準備と復習と管理が必要だからです。
片っ端から生徒を受け入れて、指導だけをすればよいわけではありません。
こういった理由から一人の塾生に対するマンパワーが大きいため、受け入れるキャパシティには限界があります。
また、そういった理由から『1対3』のような準個別スタイルの塾よりはお月謝も割高になりがちです。
ただしそれについてもしっかりと、『何に重きを置くか』について考えて塾を選ぶ必要があります。
例えば山口、学生時代にアルバイトで『1対3』スタイルの学習塾で講師をやったことがありました。
・・・が、すぐにやめることになりました。
理由は簡単で、『1対3での指導が山口にはできなかった。』からです。
例えばの話、『1対3』の学習塾は以下のようになる場合があります。
A君:学習習慣がなく勉強嫌いな中学1年生の男の子
Bさん:成績は普通だけど引っ込み思案で質問などはできない中学2年生の女の子
Cさん:大学受験を控えた高校3年生の女の子。数学がニガテ
この3人を1人の先生が同時に90分という時間を使って指導しなければならないのです(実際に山口の例はこれでした)。
でも山口・・・数学が大のニガテで、受験も高等数学が必要ない関関同立などの私立専願だったのです。
高等数学なんてそもそも教えられないんですね・・・。
でも当時の塾長先生は、『君同志社なんだろう??高校数学くらいチャート見ながらでいいから指導してくれよ!』とこう来たわけです。
これをお月謝を払っている保護者様が知ったらどう思うでしょうか?
何よりも、『数学がニガテ』とはっきり自覚している山口に、数学を教わる受験生はかわいそうでなりません。
さらに言えば、ご家庭には『90分指導』と案内するわけですが、実際には同じ時間を3人で割るわけですから、本当のところ一人当たりが指導を受ける時間は『30分』なんですね。
月謝が安い、でももちろんそこにはからくりがあるのです。
安いのには安いなりの理由があり、もしも長年通って結果が出ないのであれば、それは安くもなんともないんですね。
しかしながらこれは飽くまでも山口とその塾の例です。
『1対3』でも素晴らしい塾はあるでしょうし、しっかりと結果が出ている中高生もいるでしょう。
しかしそのためには、お子さんはもちろんのこと、保護者様もしっかりと確認を取るべきです。
どんな講師が指導をしてくれているのか?
親身に指導してくれているのか?
自習室の環境はどうなのか?(そもそも自習室が用意されているのか?)
宿題はしっかりと出してもらえているのか?
そういったことは逐一保護者様も気にしていなければなりませんし、塾側も誠意を持って全てに答えられなければなりません。
たまたま昨日からの流れでお月謝の話になりましたが、高い安いの議論ではなく、それで期待される効果が出るのか否かで判断しなければなりません。
高くてもしっかりと結果が出て、それに保護者様が納得されるのであれば問題ないでしょうし、逆に『お月謝が安いから』という理由で2年も3年も通ったけど結果が出ませんでしたでは、何の意味もないどころか、結局のところお金を損しただけではなく、何よりも貴重な時間をどぶに捨ててしまうことになります。
塾選びは大げさでも何でもなく、中高生の未来を決める非常に大切な決断になります。
・・・とすみません、授業開始の時間になりましたので続きはまた今度!
それでは一旦失礼いたします。