とにかく英単語!以上!!

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教室長ブログ

先日、当塾でも英語トップ3に入る塾生の指導がありました。

少し前のブログでもご紹介させていただきました、偏差値が70を超えている高校3年生の男の子です。

ちなみにその時の授業で使わせていただいたのが、慶応大学の過去問。

“We read the critics because they have given more time and thought than we have to the poets they are discussing and so can be helful , but in the end our own judgiment is the only one that makes for us .”

ついにこんな難文をすらすら読解できる日が来たのか・・・と目頭が熱くなると同時に、もうこれを苦も無く和訳できたら、山口のやることがないと焦る気持ちも生まれました。

もちろん言うまでもありませんが、入塾していきなりこんな難文が読解できたわけではありません。

彼が入塾してからかれこれ3年近く、きちんと計画的に時間と絶え間ない努力を積み上げてきたからこそ、今の結果があります。

そんな彼に、『入塾してから今までに、英語学習で何が一番大変だったか?』という質問を投げかけてみました。

まあ山口が求めている答えはたった一つだったのですが。

かくして彼からは即答で、『単語です。』と返ってきました

そう、もうその答えしか求めていませんでした。

英単語は生命線であり、文法よりもはるかに時間と労力がかかるものなのです。

じゃあ英単語さえ完璧にすれば、上で取り上げたような文章がスラスラ読めるのかというと、それはまったく読めないのですが、両方大切なのです。

野球に例えるなら『英文法は野球のルール』『英単語は実際の練習』といった感じでしょうか?

ルールだけ必死に覚えてもうまくはなりませんし、いくら野球がうまくなっても、ルールを全く知らなければ、レギュラーに選ばれることは難しいでしょう。

でもどちらが大変かと言えば、明らかに後者なんです。

ルールなんてちょっとしっかりやれば、誰でも覚えます。

野球のルールを知らない高校球児なんて1人もいないでしょう。

でも甲子園に出場するとなると、野球のルールを知っているだけでは不充分なのです。

まあそんな山口の野球蘊蓄はさておき、具体的な話をいたします。

大学受験に必要な英語学習時間を最低1,500時間(理系は1,000時間)とするならば、文法などに充てる時間はせいぜい200時間です。

自信を持って言いますが、当塾のマンツーマン指導なら半分の100時間でもいいです。

実際に今回の彼を含めた今の高校3年生の『偏差値が70を超えている塾生達』は、みな1年生の頃から授業を受け続けています。

当塾の授業は基本的に『週1~2』の塾生がほとんどで、彼らの場合は『年間48コマ』の指導、それが2年間なのでこれまでに合計100コマを超えるくらいの指導しか受けておりません。

そして例外なく彼らは、遅くとも2年生の半ばくらいで英文法は一通り終わっていましたので、英文法にかかる時間は正直そんなに大してないのです(ただし効率の悪い学習法ですと、当然その時間は2倍3倍と長くなっていきます)。

でも英単語だけは、どんなに英語の成績が良い生徒でも、等しく同じくらいの膨大な時間がかかりますし、彼らとて完璧ではありません。

というより、過去に国立医学部や早慶上智に合格したような卒塾生でも、英単語が完璧になった受験生はただの1人もいませんでした。

いや、完璧になることなんて絶対にないです。

英文法が完璧になることはあっても、英単語をすべて完璧にすることなど、ネイティブでも不可能です。

例えば日本語でも、『恣意的』という言葉の意味を説明できる中高生がどれだけいるでしょうか?(ちなみに”しいてき”と読みます。興味があったら調べてみてください。)

日本語でも完璧になることなどないのですから、私達の英単語が完璧になることなど絶対にないのです(ちなみに受験に必要な英単語数が2,000~3,000語、英語の辞書に載っている単語数が10万語以上と言われています)。

【英単語などというものは早くとりかかればとりかかるほどよい】

どういうわけだか世間的には、割と英単語を後回しにする傾向にあるように感じられます。

もちろん、英単語を片っ端から覚えていくというのは単純努力で、後回しにしたくなる気持ちも分かりますが、英単語が不完全であれば受験は確実に失敗します。

そしてこの英単語、単純努力なので本来いつでもスタートできます。

大学受験よりもはるかに難しいとされる英検準1級に合格している小学生がいるのですから、高校生ができないわけがないのです。

結局のところ、英単語が頑張れない中高生というのは、『面倒くさいことを頑張れない』だけであって、厳しいことを言えば英単語が頑張れないのであれば、厳しい結果が出ても当たり前ということです。

そしてこの英単語、先ほど『完璧などありえない』と言いましたが、2,000~3,000単語なら『完璧を目指してほしい』のです。

『10万語を完璧に』と言われたら、1,000時間程度ではとてもじゃないですが無理なのですが、『2,000~3,000語』なら充分にできます。

そしてこの完璧というのは、派生語から語法まで、できれば自分で短い文章が書けるまでやりこんでください。

例えば、”commit”という単語は”devote”や”dedicate”と全く同じ用法ですし、『consist of = 構成する』という単語は”be composed of ” “comprise””constitute”と同じです。

“ban”という単語は『禁止する』という意味ですが、同じ『禁止する』でも”forbid””prohibit”では、使えるシチュエーションが異なります。

また『断る』という意味の単語で”refuse”がありますが、こちらも”reject”や”decline”では使えるシチュエーションが全く違います。

また、山口が高校時代に(え?これ、どういうこと??)となってしまった単語の一つに”attribute”があります。

ターゲットには『(結果など)を(…に)帰する』と書いてあるのですが高校生諸君、意味が分かりますか?

また、この”attribute”を使って簡単な文章を作れますか??

“attribute”はシンプルに、『”attribute A to B =AをBのおかげとする、AがBにあると考える』これくらいでOKです。

でもうちの塾生でも、”attribute”を額面通りに覚えている高校生はいますが、いざ『どういう意味なのか詳しく答えてみて。』と問いかけるとほとんど答えられません。

完璧にするとはそういうことです。

たった一冊の単語帳でも、本当に隅から隅まで完璧にしようとするならば、膨大な時間がかかるのです。

そして、それを高校3年生から、況や夏休みからスタートするなど、無謀極まりないのです。

逆に言えば英文法は高校3年生からでも間に合います。

でも英文法だけが間に合っても大学入試、特に国公立二次や私立の一般入試には手も足もでません。

そんなわけでとにかく英単語をやってください!

『あんたブログの半分くらいは単語の話しかしてないやん!』なんて思われそうですが、正直うちの塾生達でも、まだまだ単語に対する取り組みが甘い中高生が多いのです。

リマインドになりますが、受験の英単語程度は100%を目指してください。

【わからない単語を予測するなどという幻想は捨ててください】

まあ~…山口の高校の英語の先生もそう言ってましたわ。

あ、でもこれは誤解のないようにお伝えしますが、見たことがない英単語が出る可能性は充分にあります(大学入学共通テストではありえませんが)。

もちろん、未知の単語に遭遇したら、それは予測するしかないのですが、それは受験に必要な2,000~3,000語をマスターした上で予測してください。

基本の単語も覚えずに予測しようだなんて、無謀としか言えません。

これを見て、何をどう予測するのか。

英語と聞くとなぜか中高生諸君のハードルが一気に下がるようですが、見たことがないのであれば、アラビア語も英語も変わりません。

それをまた、構文や文法、前後の文脈から類推などという無茶なことを言うのですが、そんなこと山口にはできません。

単語を予測するというのは相当高度な作業なのです。

100歩譲ってできたとしても、覚えた方が早いのは明らかです。

努力すれば覚えられたものを

しつこいようですが、受験の英単語は

・・・とまだまだ書きたいことはあったのですが、授業ですのでこの辺で!

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