全ての非受験生に伝えたいこの思い(特に高校2年生)
昨日もなんと3件のお問合せをいただきました。
本当にありがとうございます。
嬉しい悲鳴ですね。
ただ本当に申し訳ないことに、体験授業が最短でも10日後、一番お待たせしてしまうご家庭は3週間後と大分時間が空いてしまうことになります。
それだけ今はスケジュールが過密ですし、今予定している現生徒の指導が最優先されますので、この点だけご理解とご協力いただけましたら幸いです。
もちろん新規のご家庭とお子様も大切なのですが、それ以上に現塾生は大切なのです。
その代わりに当たり前の話ですが、入塾されましたら現塾生のみなさんと全く同じようにご対応させていただきますので、この点も合わせてご理解いただけたらと存じます。
また、講師は少数精鋭を貫いている当塾の宿命で、あと5人で今年の入塾は締め切ります(※推薦などの早期の合格で退塾者が出た場合は、その限りではありません)。
【知らなければならない現実】
さて、これから書かせていただく内容は、場末の町の塾だから書ける内容です。
まず、いきなり核心から入りますが、文部科学省をあてにしてはいけないということです。
山口は英語専門ですのでどうしても英語という教科に焦点をあてて考えてしまうのですが、3年ほど前に文部科学省が発表した『記述中心』『4技能教科』とはなんだったのだろうかということです。
英語関係者の目線は非常に冷ややかで、ほとんど(まあそんなことは物理的に不可能だから頓挫するのだろうな)と予測していましたが、案の定ご破算となりました。
その後も追い打ちをかけるように、いち早く旧七帝大が『うちは二次試験の方針は一切変えません』と発表したことにより、文部科学省の書いた絵は完全に水疱に帰すこととなりました。
ここで非受験生諸君と保護者様が胸に留めなければならないのは、大学側(いわゆる知名度の高い難関大)は、大学入学共通テストなどまったく意に介していないということです。
旧七帝大はこのテストを足切りくらいにしか考えていませんし(共通テストと二次比率のウェイトを考えればそれは明らかです)、私立にしたって共通テストの定員はせいぜい5名程度しか枠を設けていません。
そして決定的なのは、問題の難易度がまったく違うということです。
これは以前にも紹介しましたが、きちんとした機関(Z会とe-ラーニングで同じ問題が見られました)が作成した、大学入学共通テストをシュミレートした問題です。
【大学入学共通テスト模試の一文を抜粋】
You are a member of the English club. You are going to have a farewell party for one of the members . ・・・・。
〈訳〉あなたは英語クラブのメンバーである。あなたはメンバーの1人のために、お別れ会を開く予定である。
一見すると下手をしたら高校入試の問題文くらいに見える文章です。
これを踏まえて、次は某旧七帝大の二次試験の英文です。
I had been stimulated by living in an un predictable and – by me at least – still largely unexpected society , but I had missed deeply the sense of belonging , of being among familiar , small – scale landscapes and buildings , of being with people whose outlook had been shaped by the same influences as mine had been , and of being wrapped in history and traditions that stretched in the mind’s eye back almost to the beginning of recorded time .
いつ文章が終わるのかな~と思っていたら、なんとこれで一つの文章でした。
ちなみに訳は以下の通りです。
〈訳〉予測しにくい、少なくとも私にはまだほとんど足を踏み入れられていない社会で暮らすことで刺激を受けてきたが、帰属意識、すなわち、なじみ深い小規模な風景や建物の中にいるという意識、心眼ではほぼ有史の始まりにまで遡る歴史と伝統に包まれているという意識、こういったものが無性に懐かしくなっていたのである。
もう日本語からして難しいですね。
こと英語に関してですが、大学入学共通テストと旧七帝大の二次試験では、これだけの難易度の開きがあるのです。
そしてこのことが大きな問題なのですが・・・ほとんどの一般的な公立の進学校は、大学入学共通テストに焦点をあてて授業を進めているという点です(※すべての公立高校とは言いません。東大や京大などの合格実績を持っている公立高校は、中高一貫私立のようなカリキュラムで進行しています)。
もちろん、基本を押さえるという点で、大学入学共通テストを目安に学習することは大切なのですが、難関大を目指すのであれば、それは高校2年生のこの時期には一通り終わっていてほしいのです。
後に回せば回すほど時間が無くなり、本来は目指せたはずの難関大も諦めなければならなくなるというのが現実です。
そして恐ろしいことに、開成、灘、筑波大学駒場、麻布などの中高一貫校は、中学校3年生の定期テストで東大や京大の問題が出題されることもあるのだそうです。
ここで言いたいのは、『名門私立はすごい!』ということではなく、やろうと思えば、また
環境さえ整っていれば、それは誰にでもできることなのです。
これらを踏まえて、本当に残念なのは、本当なら大きなチャンスがあったはずなのに、知らず知らずに中学校・高校生活を漫然と過ごしてしまい、時間が足りなくなって、志望校を下げざるを得なくなってしまうことです。
多少の環境の有利不利はあったとしても、中高の6年間はあまねく全ての中高生に平等なのです。
本当はすべての中高生に難関大に挑戦する機会も力もあったはずなのに、知らないことでその機会を逸してしまっていることもあります。
何はともあれ、大学入学共通テストと難関大では、そもそも出題される問題の難易度の開きが大きすぎるのです。
野球で言えば、リトルリーグとメジャーリーグくらい離れています。
世界一強いリトルリーグのチームが千回挑戦しても、メジャーリーグのチームには絶対に勝てません。
難関大を目指す中高生のみなさんには、ぜひそのことを肝に銘じていただきたいと思います。
【改めて非受験生(特に高校2年生)に伝えたいこと】
さて、最近当塾の高校2年生にこの質問を投げかけております。
『なぜ自習に来ないの?』と。
以前は自習に来ない塾生に対して、『自習に来てね』と声がけしていたのですが、あまりにも不毛なのでこの質問に変えました。
最初にお断りしておきますが、自習に来なくても結果が出ているならいいんです。
あと、3年生になって慌てふためかないというのであれば、自習に来なくても構いません。
これは全員にお伝えしていることですが、当塾は完全1対1のマンツーマン指導ではありますが、授業そのものよりも、むしろ授業がない日の方が大切です。
週に1回だけイチロー選手のコーチを受けても、間の6日間に何もやらなければゼロです。
当塾は(というよりもどこでも同じだと思いますが)
(1)完全1対1の授業で100%理解する
(2)演習授業をしっかりとこなして、1人で問題に取り組み理解を深める
(3)毎日の課題をこなして(1)と(2)の定着を図る。
大切なのは圧倒的に(3)です。
むしろ完全1対1の授業で、完全に理解したつもりになって油断するくらいなら、当塾には通わない方がいいです。
しつこいようですが、自宅でしっかりと学習できているのであれば、自習には来なくてもいいんです。
ここでは『平日2~3時間 土日祝5~6時間』(高校1,2年生)の学習を継続できているかどうかが重要なので。
さて、数名の高校2年生に先ほどの質問『どうして自習に来ないのか?』を投げかけたところ、みなさん同じような答えが返ってきました。
『部活が忙しい。』『時間がない。』
あのね・・・そんなのみんな部活なんてやってるし、みんなそれなりに忙しいに決まってるじゃない!
だけどその限られた毎日の中で、何とかして時間を作るのが受験生の務めでしょう?
あ、高校2年生はもう受験生ですよ?
みなさんの大学受験本番まであと約500日、つまり17カ月しかないんです。
私立専願の受験生でも1教科仕上げるのに半年未満、5教科7科目の国公立受験者なら、なんと1教科あたり3ヵ月未満なんです。
これを受験生と言わずして何というのか?
それにハードな部活をやってても勉強する人はしますし、部活がなくても勉強しない人はまったくしません(山口が後者でした)。
勉強するかしないかに部活の有無は関係ないんです。
やらないのは本人の問題です。
そして、今勉強を頑張らないみなさんが、もしも第一志望に合格できなかった時に、『部活が忙しかったから勉強できませんでした。』と断言できるならそれでもいいです。
高校2年生諸君、君たち忙しい忙しいと言ってますが何かね、分刻みで常にSPが複数人ついて回る合衆国大統領並に忙しいのかね??
なんぼ忙しいと言っても、一日の内にたったの2時間の勉強時間くらい作れるでしょう?
それが作れないって言うのなら、それを頑張って作っているライバル達に負けても仕方ないじゃん??
それに塾生のみなさん(※一生懸命頑張っている中高生は除きます)、少しはお父さんお母さんの気持ちも汲み取ってほしい。
君たちのお父さんお母さんは、若いころから計画的にお仕事されて貯金もしながら、学資保険なんかもしっかりとケアしていて、何年も何年もかけて来る君たちの夢を叶える日のために頑張り続けてきたんだわ。
そりゃあ並大抵の努力じゃない。
その上さらにお金がかかる大学生活までサポートしてくれようとしているのだから、『親は関係ない』だの『親がうるさい』だのは口に出しちゃいかんし、感謝しなければいけない。
うちのお月謝ってそんなに安くないんだよ?(もちろん、そんじょそこらの学習塾には真似のできないことをやっていると自負しておりますが)。
それでも、君たちの夢を叶えるために今も頑張っているのに、肝心の君たちが勉強しないってどういうことなん??
他人の夢じゃないよ?
君の夢なんだぜ??
練習をちっとも練習しない友人が、『おれ、甲子園行きたいんだよね』とか『春高バレー出たいんだよね』とか『インターハイ出たいんだ』なんて言ってたら、ふざけるなと思うか冗談だと思うでしょう?
勉強もしないのに『○○大学行きたい』ってのはそれと一緒!
だからシンプルに勉強してください!
家でできないのなら自習に来てください!!
・・・とまあ最後の方は何かヒートアップしてしまいましたが、夜も更けて来ましたのでこの辺で・・・。