【to +動詞の原形】を覚えるのに3か月かかった高校3年生の女の子の話
こんにちは!
今日の西尾市は本当にいい天気ですね。
最近は毎日の教室掃除の際に、必ず窓を開けてきれいな空気を取り込むようにしています。
当塾の売りは強力な講師陣によるマンツーマン指導と、その子のためだけのカリキュラム作成などですが、快適な学習環境もその一つとして挙げられます。
今後も塾生全員が気持ちよく学習に取り組めるよう、環境作りにも全力を尽くしていきます。
さて、本来であれば前回のブログの内容に続いて、『中学数学は暗記でいける!』という話をしたかったのですが、『英単語をどうしても覚えられない・・・』という声をちらほらと聞きますので、今日は先にそちらの話をします(これは本当に永遠のテーマで、どこの塾にいてもよく聞く悩みの声です。)
数年前の話です。
西尾市内の公立高校の3年生の女の子が入塾してきました(ちなみにもちろん今の塾ではありません)。
季節は7月の頭です。
その子が通っていたのは進学校ではありませんでしたし、本人もその3年生の夏までは就職する気満々でした。
ところがあるきっかけで大学に行きたいと思うようになったとのことで、お問合せいただく運びとなりました。
ちなみに進学校でもなく、なおかつ就職コースだったため模試を受けたこともなかったとのこで、慌てて直前に受けた模試の偏差値が33という結果でした。
厳しいことを言えば、この偏差値33という数字は適当に答えを書いて出しても取れてしまう数字です。
その状況で本人の志望校が『南山大学』でした。
(これはかなり厳しい・・・。)と私は思いましたし、嘘をつくわけにもいかないので事実を事実としてきちんと伝えました。
『本当に毎日10時間勉強して、それでも受かるかどうかはかなり厳しいというのが現実だよ。それでも頑張れる?』
彼女は元気に『頑張ります!』と答えました。
そこで担当としてついたのが、社会人英語講師の都築先生でした。
さて、これで彼女が努力に努力を重ねて、最終的に第一志望の南山大学に見事合格!と書きたいところなのですが、現実はそんなに甘くはありません。
タイトルの通りなのですが、その子は『to 不定詞』を覚えるのに3か月かかったのです。
中学3年生以上で『to 不定詞』を理解できない子はいないでしょうし(忘れてしまっている子はいたとしても)、もう一度しっかり復習すれば理解するのに30分もかかりません。
もちろん、それをしっかりと定着させるためには継続して確認していく必要がありますが、それにしても『不定詞を理解して覚えるのに3か月』というのはにわかには信じられない話だと思います。
理由はただ一つ。
それまでまったく学習していなかったため、不定詞に限らず学習して理解して定着させる、ということができなかっただけなのです。
その当時私は(都築先生じゃなくて学生の先生でもよかったかな・・・)と思っていました。
不定詞などをはじめとする英文法基礎を理解してもらうだけなら、何も社会人講師の教務力は必要なかったのではないか?と思ったからです。
しかし後に分かることになるのですが、結果として都築先生で正解だったのです。
都築先生はその子のためだけにカリキュラムシートを作成し、週割りペースで英文法や単語イディオムの進捗管理をしながら根気よく指導を続けました。
その子も常に笑顔を絶やさず、どんなにしんどくても、どんなに覚えられなくても本当に1日10時間の勉強を続けましたし、単語なども専用のノートが一週間で1冊潰れてしまうくらい書き続けました。
それでも覚えられなかったのです。
しかし都築先生は励まし続けましたし、時には厳しい言葉も投げかけていました。
その結果・・・。
3か月を過ぎた辺りから暗記したことを忘れないようになり、覚えるスピードも飛躍的に上がったのです。
その3か月はその子にとっても、また都築先生にとっても本当に辛い3か月だったと思います。
何しろ高校の登下校の時間も、昼休みの休憩の時間も、お風呂に入っている時間さえも勉強に費やしていたのですから。
何よりもそれだけ頑張っているのに覚えられない、勉強においてこれほど辛いことはありません。
しかしその子は自分の可能性を信じ続け、ついに受験生としてスタートラインに立つことができたのです。
季節は夏も終わり9月になっていました。
それからはあっという間です。
学習効率は飛躍的に上がったので、最終的には高校英文法を全て終えることができ、その相乗効果で日本史などの暗記教科も模試で7~8割取れるようになりました。
そしてずーっとE判定だった結果が11月にD判定、12月にはC判定といった感じでじわじわと上がっていきましたが・・・。
センター試験本番では3教科の平均点が8割を少し下回るくらいでした。
結果として南山大学はセンター利用もできず、残念ながら本試験でも不合格という結果になりました。
しかしそれ以外の受験した大学は、愛知大学をはじめとして全て合格しました。
文中でも触れましたが、その子はどんなに辛い時でも笑顔を絶やさない子だったので、最後にお母様と合格の報告に来てくれた時も本当に嬉しそうでした(うれし泣きしていたので顔はくしゃくしゃになっていましたが・・・)。
今回私が言いたかったのはもちろん、『遅くても間に合う』ということではありませんよ!
どんなに辛くても諦めないことです。
英単語を覚えるのが好きな人や得意な人は少ないと思います。
そして覚え方も、使う単語帳も人それぞれですよね。
ターゲット1900やDUOなどを地道に頭から覚えていく生徒もいれば、速読英単語などを読みながら長文の流れの中で覚えていく生徒もいます。
同じ単語を何回も何回も書いて覚える生徒もいれば、ひたすら何度も黙読して覚える生徒もいます。
とにかく使う単語帳も覚え方も人それぞれで、すぐに結果が出る子もいれば、どうしても時間がかかってしまう子もいます。
ただ一つ言えるのは、やれば必ず結果は出ますし、やらなければ何も得るものはありません。
10回書いて覚えられなければ100回書けばいいと思います。
1つの単語を覚えるのに1時間割いても構わないと思います。
その積み重ねがいつか『100回書かなければ覚えられなかったのに2,3回書くだけで覚えられるようになった!』『1つ覚えるのに1時間かかっていたのに1、2分で覚えられるようになった!』という成長につながっていくのです。
最初にやれないのは当たり前、苦しいのも当たり前です。
その辛さを乗り越えてください。
決して諦めないでくださいね!
そんなわけで次回こそは『中学数学は暗記で乗り切れる』について書いていこうと思います。