大学受験の英語は、やっぱり最後は『文法』、技術が読解を支えます。中途半端な文法は、逆に大減点につながります。

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雑談

昨日、ついに日曜ドラマ『ドラゴン桜』が終了しました!

個人的には、『ゼロスタートで10か月で東大合格はありえない』と思いつつも、それでもみんなで努力して、励まし合いながら目標に向かっていく姿勢に感動しつつ、たくさん学ばせていただきました。

特に、最初は本当にいやな性格だった藤井君が、人間的には一番成長して、最後は友達をかばって不合格になってしまったシーンは・・・いや、もう涙なしには観れなかったのですが、受験とは本当に厳しいものだとも改めて思いました。

そう、努力しようが何を犠牲にしようが、最後の最後は『合格最低点より1点でも多く取る』ことしか求められていません。

『ぼくは(わたしは)こんなに頑張ったんです!』とどれだけ叫んでみたところで、1点足りなければ不合格です。

『よその大学に行くか、また来年挑戦してくださいね。』でその年の受験は終了してしまいます。

そんなわけで高校3年生のみなさん、大学入学共通テストまで、いよいよあと『200日』しかありません。

半年ちょっとです。

半年ちょっとくらい、スマホなんぞは封印して、すべてを受験勉強に注ぎこんでください。

【こんなに大切!現在分詞と過去分詞は絶対にマスターしておきたい!】

(最初に・・・ちなみに今回お話する内容、『現在分詞と過去分詞』『関係代名詞』『自動詞と他動詞』という”中学校3年生で学ぶ内容”です。もし高校生で今回の内容を理解できていなかったら、すぐに文法の基礎(中学校)まで戻ることを強くお勧めします。)

『朝起きた学校へ行った。』

この文章はどうでしょうか?

もちろん変ではありますが、意味は通じます。

日本語ならば。

ただし英語ではちょっと厳しくなります。

少し文章を変えて、

①『私は母に起こされて学校へ行った。』

②『私は母を起こして学校へ行った。』

もちろんこの①と②の文章はまったく意味が違います。

英語にすると、

①I was woken by my mother ,and went to school.

※I got my mother to wake me up , and went to school.という風に、使役を使って能動態にしてもOKです。

②I woke my mother up , and went to school.

もちろん、私が『起こしたのか?』『起こされたのか??』という大きな違いがあります。

(そんなことは文章見れば分かるよ!)と思われるかもしれませんが、大学入試の問題となると話は別です。

③”The man assigned to help her made her feel like the stupidest person in the world.”

この文章、当塾の高校生ならご存知の通り、山口が体験授業の際にみなさんに和訳してもらう英文です(当塾の塾生ではない高校生の保護者様も、ぜひぜひお子様に挑戦させてあげてください)。

そんなに長くはないですね。

なお、一応英単語の説明をしておくと、『assign…~を割り当てる、任命する』『stupid…(形容詞)愚かな』という意味です。

ちなみにこの文章、『英語がニガテなんです…。』という高校生の、実に9割強が『その男は任命した』と訳し出しますが、その瞬間にこの文章の読解は0点になります。

仮に長文で出題されたなら、その長文はほとんど間違ったまま読み進めていくことになります。

ここでもう一度文頭の日本語に戻ります。

『朝起きた学校へ行った。』はもちろん誤りで、『朝起き”て”、学校へ行った。』これが正しいです。

日本語は助詞の力が非常に優秀で、多少文法が間違っていても通じるようにできています。

この文章、いわゆる述語動詞は『行った』であり、『起きて』は動詞ではありません。

もちろんこれが英語でも起こるのですが、英語でこれを正確に訳すためには、『現在分詞と過去分詞』『自動詞と他動詞』『関係詞全般』を”100%”で理解していなければなりません。

90%では不十分です。

この③の文章、元々は

③”The man (who was ) assigned to help her made her feel like the stupidest person in the world.”といった具合に、

実は”who was”という関係代名詞とbe動詞があったのですが、大学受験レベルの文章になると、省略できる関係代名詞とbe動詞は『ほとんど省略されてしまう』のです。

もちろん関係代名詞とbe動詞が書かれてさえいれば、(あぁ、受け身だから『任命された』と訳せばいいのか。)と理解できます。

ただし、実際の入試ではほとんどまず省略されます。

余談ですが、逆に公立高校入試の英文では、ほとんどきちんと書かれています。

そのため、中学校の時点で『現在分詞と過去分詞』『関係代名詞』を完璧に理解しておく必要があります。

もう一度念を押しますが、80%90%では『生兵法は大怪我の基』です。

事実、この③の文章、”assign”を『過去形だ!』と勘違いして訳した瞬間に、真逆の意味になってしまうのですから。

この”assign”を確実に過去分詞と判断して、『彼女を助けるために任命”された”その男は…』と取れてはじめて得点につながります。

これを判断する根拠はいくつかあります。

まず、『(1)”assign”は他動詞なのに直後に目的語を取っていない!(すみません、自動詞と他動詞の説明をすると長くなってしまいますので、今回は割愛します。フォレストやブレイクスルーなどで調べてください)』

『(2)その直後に、”made”といういかにも強そうな動詞があるため、これを述語動詞だと考える』

などがありますが、最後の最後はやはり『文法』です。

都築先生のように、英語圏で数年生活して、『ほぼネイティブ』感覚が備わっているならば何となく雰囲気で読めるでしょうが、山口のように『ガチガチこてこて日本人』は、しっかりと100%の文法を土台にして読解しなければなりません。

みなさんが英語に自信がないのであれば・・・、ないからこそ、最後の最後は『文法』なのです。

何となくで何とかなるほど、大学受験の英語は甘くありません。

そういったわけで、今日は時間がありませんので、③の正しい和訳をお伝えして終了させていただきます。

『彼女を助けるために”任命された”男は、彼女に(彼女が)世界で一番愚かな人間であると感じさせた。』

最後にもう一度念を押します。

『朝起きた学校へ行った。』は日本語なら通じても、英語では何にもなりません。

0点です。

そしてそここそが、出題者が狙うポイントであることも併せてお伝えしておきます。

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