be to構文はこんなに簡単!
某進学校に通っている高校生から『be to 構文がよく分からない…。』という質問を頂戴しました。
何でも高校の先生に質問に行ったところ、『これはそういうものだからそのまま覚えなさい!』と言われてしまったそうです。
でも先生のお気持ち、よく分かります。
実際のところ、自分も心の中では『そういうもの』と言いたいところなのですが、そう言ってしまうと身も蓋もないですし、偏差値が60を超える大学では普通に問われる内容ですので、可能な限り分かりやすく掘り下げます。
以下は山口独特の言い回しもあったりしますので、本当に『be to構文』に興味がある高校生だけお読みください。
【be to構文はただの助動詞】
まず、”be動詞”が使われているためピンと来ないかもしれませんが、”be to構文”はただの助動詞です。
で、面倒くさいことに意味が①義務②予定③運命④可能⑤意志の5つがあって、その頭文字のひらがなを取って『ぎょうかい(業界)』と覚えましょうなんて言われているわけですが…。
まあそんなの覚えても覚えなくてもどっちでもいいです。
分詞構文なども自分は、『時か理由のどっちか。というよりどっちでもいい。』くらいにしか考えていません。
それで充分ですので。
分詞構文で『譲歩』なんてめったにみないので無視でいいです。
(なんかおかしいな…?)と思ったら立ち止まればいいだけの話です。
では話を”be to構文”に戻します。
でも本当に”be to 構文”がただの助動詞ならば、そもそも存在意義がないわけであって、『ちゃんと存在する理由があります』。
それは、”be to構文”は『第三者の意志によるもの』ということです。
例えば”be to構文”の①義務、これは助動詞だとshouldにあたるわけですが、
(1)〇I should study.
これはもちろん言えますが、
(2)×I am to study.
とは言えません。
(3)〇You are to study.
なら使えます。
(2)は主語が一人称になっているためアウト、自分の意志で『やらなければならない』場合は”be to構文”は使えないのです。
(3)は『あなたは勉強すべきです。』という第三者からの働きかけだからOKですね。
ちなみに自分の英作文などでわざわざ”be to 構文”を使うことはないと思われます。
でも読解ではすごく役に立ちますよね。
“be to構文”が視界に入った瞬間に、(あ、他者からの働きかけだ。)と分かりますので。
ついでにもうひと例文。
『菅総理は記者団に対して、東京オリンピックを開催する予定だと話した。』
これについても、『オリンピックの開催!』などという重大事項は、おそらく菅総理の独断では決められず、与党野党も交えて話し合った結果決められている予定となりますので、”be to構文”が使えますね。
“Suga Prime Minister told the press that he was to hold Tokyo Olympic.”
なんか日本語よりもシンプルですね!
【If節で”be to構文”が使われたなら、全人類の願望!】
例えば例文にするとこんな感じです。
これは先に日本語から。
『コロナウィルスに関わる問題を解決しようとするならば、すべての人が協力しなければならない。』
いや~、本当に忌々しい…。
コロナウィルスの撲滅は全人類の願いだと思います。
というわけで、この内容ならばっちり”be to 構文”が使えますね。
(4)”If we are to solve the problem of COVID-19, everybody must cooperate.”
なんだか日本語で見るとちょっと難しそうですが、英語にしてみるとそうでもありませんでしたね!
もちろんシンプルに、”If we try to solve the problem of COVID-19,….”と書いてもいいですし、むしろそちらの方が分かりやすくていいかなと思います。
というわけで、まるっとまるめてしまうと、
①”be to構文”はただの助動詞!だから直後に動詞の原形!(shouldとかwillくらいでOK)
②ただし第三者の働きかけによるもの!
③If節の中で使われていたら、それは全人類の願望!
とこれくらいでいいと思います。
正直なところ、偏差値が55未満の大学を志望しているのであれば、やってもやらなくてもいいかな?という内容ですが、もしも偏差値が60を超える大学を狙っているならば、当然抑えておいた方がいいですし、『そういうものだから』で片づけられるようなものでもありません。
当然ですが、難関大学というのは、みなが見落としている可能性が高いところをつっついてくるものと心得てください。
そしてそここそが合否の分かれ目になります。
そこまでの受験対策が取れるかどうかは、『いつスタートするか?』にかかっています。
正直高校3年生の土壇場になって、あれもこれもやる余裕はありません。
人間は、簡単にできるはずのことが、追いつめられると何も手がつかなくなるのです。
みなさんは英語や数学だけではなく、古文も漢文も、数学も物理も化学も、生物も選択教科も勉強しなければなりません。
高校3年生になってから、『え!そんなのがあったの!?』という状況を作ってはいけません。
高校2年生の終わりには『すべてのことをやり終えておかなければならない』のです。
そんなわけで、学校の先生が答えらえれないような質問もいつでもどこでもお答えします!
というわけで、今日は”be to構文”のお話でした!
どんな質問もwelcomeです!
関関同立だろうがMARCHだろうが、早慶だろうが東大だろうが医学部だろうが、何でもどんと来い!
それでは本日はこの辺で
【番外編 これは”be to構文”ではないですよ!】
いや~すっかり失念しておりました。
識別が面倒くさい”be to構文”があるんです。
ちなみに先にお伝えしておきます!
以下の文章は”be to構文”ではありません。
(5)To listen to “Back number” is to love it!
『バックナンバーを聴いたらきっと(君も)好きになるよ!』という、一見見た目は”be to構文”なのですが、これはいわゆる『Ifを使わない仮定法』というまったく別のお話になります。
その説明はまたいつかということで・・・。