とある刈高生2名のお話
当塾には現在25名の高校生が通塾しております。
その内刈高生は8名。
内4名は刈高でも学年上位8%に入っています。
(※現在の刈谷高校は学年400名のため、上位8%ということは32番以内、ということになります)
なんだなんだ・・・また刈谷高校の話なのか??と思われるかもしれませんが、まあ最後まで聞いてみてください。
私は刈谷高校や岡崎高校をすごい高校だとは思っていますが、刈高生や岡高生をひいき目に見ているわけではありません。
もちろん、西高生や東高生でも凄まじいほどの努力をしている高校生はいますし、その逆に、刈高生や岡高生でも、努力不足な高校生はいます(※ただし、相対的に見てその比率には大きな影響があるとは思いますが)
今回はそんな刈高生2名のお話です。
【とにかく努力の質と量が桁違い】
まずこちらはつい先月ご入塾いただいた刈高2年生のノートです。
ピンと来ないかもしれませんが、彼の授業は通常の3倍ほどで進んでいます。
とにかく1回1回の授業で手を抜かない。
『山口の課題は多すぎる!』と言われることもありますが、彼はそんな私の課題など軽々と超えるほどの質と量でこなしてくれます。
そして1回の授業で彼に要求している課題がこちら。
こちらもピンと来ないかもしれませんが、一度の授業で数十枚の課題をこなしていきます。
そんな彼ですが、実は文系ではありません。
刈谷高校に通う理系の生徒ですが、彼が志望している大学は英語の難易度が桁違いなので、必然質と量もハードなものにならざるを得ません。
ただし、今現在このペースでこなしてくれていますので、3年生の夏くらいからは逆にペースダウンしていきます。
英語はもちろん重要ですが、やはり彼にとっての一番の山は理系科目。
夏以降は存分に理系科目に専念してもらうべく、今は全開で英語を追い込んでおります。
刈谷高校では”cutting edge(黒)”という、非常に難易度の高い教材を使用しておりますが、うちではさらにそれを超える難易度の課題を用意しております。
そしてこちらは先日超難関大A判定を出した、同じく刈谷高校3年生のお話。
こちらは彼が書いて来てくれた『地理』の解答です。
現在3年生で、共通テスト本番まであと1ヵ月を切っている状況ですが、その先の第一志望の受験を見据えて、二次対策も並行して頑張っています。
なお、山口が要求したわけではありません。
自ら取り組んで、自ら持ってきてくれたものです。
英語に関して言えば、英作文も含めてほぼやることは終わってしまいましたが、最後の最後まで記述対策を追い込んでいきます。
そんな彼ですが、先日授業を終えて雑談したところ、『それでも共通テストに不安はある』と言っていました。
そうなんです、これほど努力を積み上げても・・・いや、積み上げているからこそ不安になるんです。
大学受験に限った話ではありませんが、大して努力をしていなければ、不安になんてならないですからね。
そんな彼らの授業ですが、何せ通常の3倍のスピードで進んでいきますので、私自身の授業準備も、アフターのフォローにもものすごい時間がかかります。
もう本当にきつい(苦笑
仮に山口の解説や添削などが少しでも納得いかなければ、いつ袖にされてもおかしくない、毎回の授業では常にそんな緊張感を持っています。
安くはないお月謝を頂戴しているのですから、それは当然のこと。
高校生のみなさんに知ってほしいのは、彼らがすごい結果を出しているのは、ただただシンプルに、努力の質と量がものすごいということです。
刈高生だから成績がいいのではない。
これだけの努力を、それこそ『主体的に、自主的に』積み上げているからこそ、これだけの結果が出ているのです。
そして恐ろしいことに、これだけの努力を積み上げていても、第一志望合格の保証はないんです。
なぜなら、彼らが受験する大学のライバル達は、当然同じだけの努力を積み上げているから。
【それなりの努力では、それなりの目標しか達成できない】
『自分なりに頑張っている』、もちろんそうでしょう。
でも頑張っていない人間なんていないんです。
西尾駅で一生懸命スケボー滑ってる高校生でも、『彼らなりに』スケボーを頑張ってます。
ただ、スケボー頑張っても大学には行けないというだけ。
でも受験勉強だって同じ。
『自分なりの努力』で行けるのは、その努力に見合った大学だけです。
もちろん、『自分なりの努力でもいいよ!』と言ってくれる学校や塾はあるでしょうが、『FIXは違う』んです。
自分なりの努力では、みなさんの目標達成をお約束する自信がありません。
さらに言えば、私たち講師はみなさんのお父様やお母様から、安くはないお月謝をいただいてみなさんの指導をさせていただいているのです。
みなさんのお月謝を稼ぐために、お父様やお母様がどれほど努力されているのかを知らなければならない。
そしてそれが分からないというのであれば、うちには来ていただかなくて結構です。
よその塾で、『自分なりに』頑張ればいいと思います。
もちろん当塾とて、営利目的の学習塾なのですからお月謝はほしいです。
でも誰でもいいから来てほしいわけではありません。
それどころか、頑張らない中高生に教室にいてもらっては困ります。
他の塾生たちの士気に関わりますので。
みなさんのお父様やお母様からいただく嬉しい言葉のひとつに次のようなものがあります。
『教室へ行くとみんな一生懸命頑張っているから、学習環境として素晴らしい』、そう言っていただけます。
この学習環境を維持するためにも、士気を下げるような中高生に来てもらっては困るんです。
もちろん、公立の中学校や高校ならそんなことはありません。
利益最優先の学習塾ならば、やる気のない中高生も受け入れてくれるでしょう。
しかしうちは違います。
とはいえ、努力や頑張りを強要する気はありません。
ただただ、『やる気がないなら他の塾へ行ってください』というだけの話です。
そしてくれぐれも念を押しておきますが、山口が指導を担当している高校生に関しては、『英単語チェックの精度が70%を一度でも下回ったら、以後の指導はお断りさせていただきます』。
もちろん救済として、『山口の基準で、一生懸命頑張った痕跡があれば』、その限りではありません。
頑張るかどうかについては、みなさんが自分で判断すればいいです。
ただはっきりと申し上げておきますが、山口は一生懸命頑張らない生徒の指導はしたくありません。
お月謝をいただくのも申し訳ないと思っています。
【想像を絶するほどの努力】
以下は雑談ですので、時間に余裕がある方だけお読みいただけたらと思います。
ここ最近フルマラソン完走、トライアスロン出場を目指して、『毎月300㎞ランニング』を継続している山口ですが、こんな人を発見しました。
土井陵さんというトレイルランという競技のランナーなのですが、とにかくとんでもない!
TJARという身の毛もよだつような大会があるのですが、ざっくりと説明すると
・富山から駿河湾(静岡)まで、全長417㎞縦断(マラソン10回分)
・走るコースはアルプス山脈(総標高27,000m)
・休憩に小屋などは使えない
こんなとんでもない競技なのですが、こちらの土井さんはなんと『たったの4日』で完走しております。
4日間の合計睡眠時間がなんと『たったの4時間!』
1日1時間しか眠らず417㎞、しかも険しい日本アルプスを完走しきっているのです。
・・・。
良い子のみんなは真似しないでね。
山口は何も、『こんな苛烈な努力をしなさい』と言いたいわけではありません。
この土井さん、なぜこんなとんでもないことができるのかというと、このレース以上にきつい体験をしたことがあったのだそうです。
土井さんが初めて海外のトレイルランの大会に出場したとき、(もう一歩も動けない・・・)と思うほどの猛烈な腹痛に襲われたのだそうです。
そんなとき、とあるトレイルランのレジェンドが、土井さんにこういったのだそうです。
『土井君、絶対に棄権しちゃダメだ。リザルト(結果)を残さなければ意味が無い』
え!
『よく頑張った!もう休んでいいよ』じゃないんかーい!
でもここでいうリザルトとは、必ずしも好成績のことを指しているわけではありません。
『どんなに辛くても、”走り切った”という結果を残すこと』、それが大事なのだと言っているのです。
事実土井さんはその後、『どんなにきついことがあっても、あれを乗り越えたのだから何でもできる!』と思えるようになったのだそうです。
みなさんの受験だって同じ。
私は確かに、みなさんの志望校よりも厳しい課題を出したりしますが、高い負荷をかけなければ一回限りの本番を乗り切ることはできません。
みなさん受験本番を迎えたとき、『試験の傾向がガラリと変わっていた』『めちゃくちゃ難しくなっていた・・・』りしたらどうするんですか?
そして実際にその可能性は多いにあります。
そんなことにならないように、少しでも早い段階から念入りに準備をしておくべきです。
ちなみにこちらの土井さん、トレイルランに参加するときは荷物をグラム単位でチェックするのだそうです。
『10グラムのボールペンが1グラムになる』
それ自体は大したことはないかもしれませんが、その積み重ねが大事だと言っています。
みなさんの大学受験も同じ。
本当に、本気で行きたい大学があるのであれば、それに見合うだけの努力をしましょう。
しつこいようですが、『それなりの努力』『自分なりの努力』で達成できる目標は、やっぱりそれなりの目標です。
そしてこれもしつこいようですが、冒頭紹介した2名の刈高生は、目標に見合った努力を積み上げています。
だから結果が出ているのです。
刈高生だからではありません。