コテコテの日本人が英語をマスターしようとするならば、やっぱりそれなりに大変なのです。

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中高生のみなさんへ

先に申し上げておきますが、山口は英語がニガテです。

もちろん、英検準1級を持っていて、TOEICも900点は超えているので、そりゃあ英語を勉強していない人に比べれば得意な部類だとは思いますが、それでも、塾生諸君や保護者様はご存知の通り、見た目も中身も『コテコテの日本人』です。

英語感覚もネイティブスピーとは程遠いですし、同じ日本人と比較しても、小学1年生から英語を真剣に勉強していて、海外生活が4年の都築先生などと比べれば格段に英語力は落ちます。

とはいえ、自分が言いたいのはそんな自虐的な話ではなく、そんなコテコテの日本人で英語がニガテな山口でも、受験英語程度なら何とかなりますし、ネイティブスピーカーだらけの職場でも仕事をすることはできます。

そもそも、中学校英語で0点を2回取っているのですから、英語の素養というものがあるのだとすれば、それはゼロに近いと言えるでしょう。

例えば次のような文章、みなさんは一瞬で理解できるでしょうか?

“Why does the shrine standing on the beach not get washed away?”

この文章、山口のように英語がニガテな日本人だと、(あれ?なんで疑問文なのに、主語の”the shrine”のあとの動詞が”standing”になっちゃってるんだ??)と思ってしまうのではないでしょうか?

ちなみに山口は一瞬思ってしまいました。

ただ都築先生に見せたところ、あっという間に説明してくれたのですが、”the shrine standing…”と聞こえてきた時点で、まず100%(あぁ、現在分詞か。)と思うのだそうです。

というより、考えもせずにそういうものだと思うのだとか。

さらにこの文章、”doesn’t”ではなく、”does”となっていて、”get washed away”のまえに”not”がついています。

受験英語ではまずお目にかかりませんが、ネイティブはむしろこちらの方を好むのだそうです。

不定詞などでも否定するときは、”to”の前に”not”をつけるよう教わりますが、それすらもネイティブスピーカーは”to”の後に”not”をつけるのだとか(もちろん受験英語ではでてきませんので、今は覚える必要はありません。いつか受験でもそれが普通になるかもしれませんね。)。

さらに言えば、その後の動詞”get”の後に、過去分詞の”washed away”が続いていることも重要です。

ちなみにこれは普通に受験英語です!

“I can make myself understood in English.”

直訳⇒『私は 私自身を理解してもらうことができる 英語で』

⇒『私は自由に英語が話せる。』

先日のブログでも書いた、”find O C” “make O C” と同じで”get O C”ですね。

なので先ほどの文章は、『なぜですか 砂浜に立っている鳥居が 流される状態にならないのは?』⇒『なぜ砂浜に立っている鳥居が流されないのでしょうか?』となります。

もちろん、これが聞いた瞬間に、見た瞬間に、感覚で理解できて、自分でも使えるというのが理想です。

しかしながら、留学経験もなくて、受験まで残された時間が『たったの6年間』しかない、さらに言えば、高校3年間で英語に費やす時間が『たったの1,500時間』しかない私たちが、そこまで持っていくのは不可能です。

いや、中には本当に言語のセンシティブな部分が優れていて、あっという間に英語を吸収してしまう麒麟児もいるかもしれません。

そして実際にいましたが、それは片手で数えるほどです。

みなさんがもし山口のように、『コッテコテの日本人で英語をニガテだ』と感じているのであれば、ぜひ同じように勉強してみてください。

とは言ってもいつものやつですよ。

①ひたすら単語覚える(誰でもできることですがこれが一番しんどい!)

②文法を克服する

③常に土台となる5文型とM句を意識して文章を読む

①ですが、これはもうひとそれぞれです。

またの機会に詳しくお話しますが、おそらくやり方はいくらでもあって、自分に合った暗記法にたどり着くのには、それなりに時間がかかるものと思っていてください。

②は実はとても簡単です。

もう①に比べたら全然余裕です。

ただし、山口のように1から独学でやってしまうと、それなりに回り道になってしまいますし、当たり前ですが最短距離で学ぶことが一番です。

当塾が指導で担う大部分はここです。

はっきりと断言しますが、当塾に通っていただければ、ここは1年で克服できますし、偏差値が65を超えるような難関大学でも、2~3年の時間をかければ必ず対応できます。

ただ、それは逆に言えば『最低でもそれくらいの時間はかかります。』ということでもあります。

ですので『数か月で英語を劇的に上げたい!』という方には向いていません。

他塾をあたられた方がよいかと存じます。

そして③は実は賛否両論ありますが、受験英語に限定するならば、これはものすごく有効だと解釈してください。

ちなみに都築先生は日本に帰国して、受験のためにこの5文型を意識するようになってから、久しぶりに映画を字幕無しで見たところ、しばらくの間会話の内容が頭に入ってこなくなったそうです(笑)。

それは実は受験英語の弊害で、何でも細かく切って分析するようになったため、耳に入ってくる言葉をいちいち(SVOCプラス副詞句・・・)なんて考えるようになってしまったからだそうです。

考えてみれば、私たちも『もっとも難易度が高いと言われている日本語』を、わざわざ分析しながら話したり、聞いたりはしていませんもんね。

ちなみに都築先生はすぐに修正して、文法のことをまったく考えなくなったらいつも通りに字幕なしの映画が観ることができたそうです。

ここで大切なのは、『だから受験英語が害悪だ。』というわけではないということです。

みなさんが留学経験があって、四六時中存分に英語のシャワーを浴びまくる時間があるのであれば、5文型だのM句だのは学ぶ必要はありません。

しかし普段から、英語とは全く異なる言語である日本語にどっぷり浸かっているのですから、これはもう英語を読解する上で基準となる物差しをみなさんが持たなければなりません。

いいのか悪いのかは関係なく、『生きていく上で必要な英語と、受験の英語はまったく違うものだ』と認識すること、そして受験英語を克服するために行動を起こしていくことです。

そりゃあね、一番いいのは『海外に(できれば1年以上)留学して、日本人がまったくいない環境で勉強すること』ですよ。

それがベストです。

でも現実問題、ご両親の仕事の都合などがない限りそんな環境を作ることは難しいですし、仮に留学できたとしても、ものすごいお金がかかってしまいます(※国や地域によって異なりますが、年間400万円ほど、つまり月に換算すると30万円強かかってしまいます。)。

だから『英語がニガテだ!』という中高生のみなさんとこそお話したい!

日本にいたって、身も心もコテコテの日本人だったとしても、『受験英語なら何とかなります!』。

そして活きた英語は大学に行ってから、もしくはワーホリなんかで存分に勉強してください(なお、ネイティブスピーカーとそれなりに意思疎通ができるようになるには、15,000~20,000時間はかかるそうです。受験英語の比ではないですね。)

それでは今日も一日頑張りましょう!

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