そしてもうひとり、とある刈高生のお話
たった今、その刈高生(1年生)の授業を終えたところなのですが、面白い話が聞けました。
当ブログでも何度もご登場いただいておりますが、前回の模試で刈高学年30位だった男の子です。
彼はサッカー部に所属しているのですが、サッカーマニアならご存知の通り、高校サッカー冬の選手権は毎年1月、つまり『大学入学共通テスト直前』に行われます。
何もそんな時期にやらなくても・・・とは思うのですが、まあそういうルールなので仕方ないですね。
そんなわけで昔から、『刈谷高校の野球部員とサッカー部員は浪人覚悟で部活に打ち込む』と言われています。
なお、彼から聞いたところによると、刈谷高校サッカー部は今年PK戦で愛工大明電に敗退、その愛工大明電が今年の愛知代表、去年は県大会決勝まで進み、同じくPK戦で名古屋高校に負けたのだそうです。
筋金入りの文武両道なんですね。
そんな彼が今日こんなことを言ってました。
『3年のこの時期までサッカーやってたら、大学受験には間に合わない。だから今の内に頑張って貯金を作っておかないとヤバい』と。
そうなんです。
彼はもちろんサッカーもめちゃくちゃ頑張ってますけど、しっかりと2年後に備えて、危機感を持ちながら日々の勉強に打ち込んでいるわけです。
彼は中学校1年生の4月からうちに通ってくれていますが、とにかく備えるのが早い。
私たちは明日明後日のことなら大変な危機感を持てますが、2年後3年後となるとそうはいきません。
『まあ何とかなるでしょう』、と手前勝手な基準で日々の努力を怠りがちです。
そうして3年生を迎えるのですが、その時は時すでに遅し。
ライバル達が3年かけて積み上げたものを、たったの1年弱で自分のものにできるわけがありません。
そしてこれも何度も申し上げてきましたが、彼が中学校3年生の頃、最後の期末テストの結果はなんと『学年40位』、普通に考えたら刈谷高校に合格できるような成績ではありません。
しかし彼には、それまでに2年以上かけて積み上げてきた努力があったからこそ、臆することなく刈谷高校に挑戦し、しっかりと合格を勝ち取ることができました。
そんな彼の合格体験談のほんの一部を紹介させていただきます(※詳細については今年度の3月のブログにて閲覧可能です)。
『正直受験はメンタル勝負だと思います。
第一志望に合格したいという気持ちがあるか、そしてどれだけ行動に移せているかで合格か不合格か決まります。
メンタル勝負と書いた理由はもう一つあります。
それは当日のメンタルです。
僕の友達で僕より頭が良い人でも当日緊張していつもの実力を出せませんでした。
なのでたかがテスト、たかが過去問と思わず当日の自分をイメージして、勉強に取り組んでみてください。』
『第一志望に合格したいという気持ちがあるか、そしてどれだけ行動に移せているか』、もちろん、受験生全員が『第一志望に合格したい!』と思っています。
しかしそれには『それなりの努力』じゃ足りないんです。
そして彼のお友達が『当日緊張していつもの実力を出せなかった』とあります。
受験生のみなさん、みなさんが当日100%ベストな状況で受験できるわけではありません。
いつもと違う環境に緊張もするでしょうし、問題の傾向がガラリと変わっていたり、難化してしまっていたら頭が真っ白になってしまうでしょう。
だから普段の勉強ではしっかりと負荷をかけて、受験本番よりもきつい課題に取り組み、長い時間集中力を維持できるような環境で頑張る必要があります。
しつこいようですが、少なくとも当塾の指導理念はそうです。
『それなりの努力でいい』とも思っていませんし、『本番と同程度の負荷でいい』とも考えていません。
もちろん、それをみなさんに強制するつもりはありません。
ただ、当塾の指導理念と合わないのであれば、そのまま通い続けても成果は得られないかもしれません。
でもですね、そんなべらぼうな努力を要求しているつもりはありません。
こんな『生命の維持に支障をきたすような努力』をしなさいと言っているわけではありません。
ただただ毎日コツコツと、最低限の学習を休まず継続してほしいのです。
それができないのであれば、それを頑張っている受験生には勝てない、ただそれだけのことです。