文部科学省の功罪(小学校の英語義務化)
少し前の話になりますが山口、とある外語学院でも働いていました。
現在の塾が忙しくなりましたので、そちらは退職してこちら一本に絞ったわけですが、前職を退職する直前の一か月、刈谷市から英語教育のボランティアの依頼がありました。
英語教育・・・??
中学生?それとも高校生??と思われたかもしれませんが、何と刈谷市の小学校の先生の指導をしてほしいというものでした。
どういうことかというと、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、これまで英語という教科は中学校からと義務づけられていました。
それが小学校からに変更になるというものでした。
なんだ・・・と言っても小学生でしょ??と思われるかもしれませんが、これはかなり大きな問題です。
山口はもうその話があった時点でその外語学院を退職することが決まっていましたので、最後の仕事は刈谷市内の小学校の先生方のお悩みをヒアリングすることだったのですが、本当に困っていらっしゃいました。
何しろ文部科学省が求める基準が非常に高かったのです。
一番厳しいと感じたのは『授業はオールイングリッシュで』というものでした。
そもそも英語がニガテだから小学校の先生を選ばれた方も少なくなく、それがいきなり『オールイングリッシュ』ですからたまったものではありません。
そういったわけで、生徒ではなく、先生の指導が必要となったのです。
小学校の先生方からすると、何せ間違ったことを教えるわけにはいきません。
個人的には公立の中学校の英語教育のカリキュラムも見直してほしいと思っておりますが、この『初等教育英語義務化』は本当にひどいと思います。
何せ人員が追い付きませんし、自治体によって差が出てしまうのです。
刈谷市は都市として非常に強い力を持っていますので、いち早くこの課題に取り組み始めましたが、まだまだスタートすらしていない自治体だってあるのです。
ある地域では始まっていて、ある地域では手もつけられていない。
この差は3年後、6年後の節目に大きな差となる可能性があります。
とはいえ、ここで何か愚痴をこぼしたところで、国の政策が変わるわけではありません。
国が対策してくれないのであれば、各個人で対策を取っていくしかないのです。
それにオールイングリッシュの授業・・・これをやるなら今の受験英語もすっかり見直す必要があります。
オールイングリッシュでコミュニケーション力を向上させる狙いは素晴らしいと思うのですが、現行の受験英語とはまったく真逆を行くものです。
ちょっと厳しい風刺を入れますが、裏口入学や賄賂に力を入れる前に、大木の根っこを見直すことに力を注いでほしいと思います。
初等教育は人格・学力を形成する一番大切な時期なのですから・・・。
・・・とまあそんなわけで、西尾市でも同じような依頼があれば、ぜひお受けしたいと思っています。
刈谷市はさすがにちょっと遠いな・・・というのも断った理由の一つでしたので(当時は毎日刈谷と西尾を往復していて指導させていただいていたので、体力的にちょっときつかったのです)。
さてそんなわけで!
少しずつ秋も深まってきたので、3年生は受験モードに切り替えていきましょう!
この時期になると色んな悩みが出てくると思います。
当時の山口はと言えば、以前にもお話しましたがそれまで勉強をサボり過ぎて、学校の授業にまったくついていけなかったので、学校は全て無視(※良い子のみなさんは真似しないでください)、自分でできる英単語や短い例文、古文単語、日本史の暗記などに全精力を注いでいました。
正直言うと・・・理解できない学校の授業を聞いていても、何も自分のプラスにはならなかったのです。
言うまでもありませんが、学校の先生が悪いわけではなく、それまで勉強をサボった山口が悪いのです。
でも大丈夫。
これも前にもお話しましたが、たかだか受験です。
死にはしません。
だからみなさんにできるみなさんなりのベストを尽くしてほしいと思います。