高校の授業が遅いとこのような大きな弊害が出ます(※ぜひ保護者様にもお読みいただきたいです)

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高校生のみなさんへ

論より証拠、先日の高校2年生の模試でこのような問題が出題されました。


英作文です。


(ア)『失って初めて、友達の持っていた意味が分かる。』

正直日本語としてかなり怪しい文章ではありますが、それはさておき、この文章はテンプレもテンプレで、知ってさえいれば誰でも一瞬で答えられます。



うちで出している英作文課題がこちらです。



(250)『健康のありがたみは、失って初めて分かるのもである。』


強調構文の一種ですが、当塾では『Not until構文』で丸暗記してもらっています。



当塾でというより、普通です。



ちなみに答えはこちら。


結論から申し上げます。


今回この問題、刈高生は全員正解しておりますが、残念ながら西高生と東高生は不正解でした。


これは私の力不足です。



『英作文は丸暗記』、これを徹底できていなかった私の責任です。



もう一つは、『西尾高校と西尾東高校の授業では、まだ強調構文まで進んでいない』ということ。


一言で言って、『遅すぎ』です。



その証拠に、こうして模試では出題されているわけですから、この模試の作成者は『現時点で高校2年生は強調構文は終わっていて当たり前』だと考えているのです。



事実、刈谷高校と岡崎高校では、『強調構文』は高校1年生の冬時点で終わっています。





なお余談ですが、当塾では中学生でも一部の塾生は強調構文に取り組んでおります。




事実、たまたま偶然ですが、先日とある中学生を紹介したブログで、この強調構文が登場しております。




当塾の中学生が挑戦した強調構文がこちらです。

そして彼が書いてくれた和訳がこちら。


正直、今回の高校2年生が受けた模試よりもはるかに難易度は高いです。



(何度も引用しちゃってすみません!)




そして私は折に触れて、各高校の授業の進度や課題についてお話しておりますが、刈谷高校や岡崎高校がめちゃくちゃ速いというわけではないんです。


もちろん、平均的な高校と比べれば圧倒的な速さと課題の量だと言えますが、『難関大合格を目指している進学校としては、いたって普通』なんです。




とはいえ、かく言う私も今回、当塾の西高生と東高生に今回の英作文を取らせてあげられなかったので、西高や東高のことをとやかく言う資格はありません。


単に私の力不足であり、認識が甘かったと言わざるを得ません。


本当に悔しいです。



ともあれ、受験で出る英作文は決まり切っていて、みなさんはただひたすら暗記していくほかありません。


既出ではありますが、去年の模試でも同じことが起こっています。


(こちらは昨年度の高校2年生の模試です)




(ア)『勉強を始めて10分も経たないうちに寝てしまった。』


そしてこちらは当塾の英作文課題。


(70)『私が寝付いてから30分も経たないうちに、電話が鳴ったのです。』

(『当塾の英作文課題』、なんて言いましたが、もちろん私たちがこれを作成したわけではありません。

この手の英作文はもう手垢がつくほど使い古されていて、探せばいくらでも出てきます。)




本当にしつこいようですが、高校の授業の進度が遅いというのはそれだけで大きなハンデを背負うことになります。



そしてこれまたしつこいようですが、社会経験を積んでいない高校生が、自らこの事実に気付くことはかなり難しいです。


それどころか、気づいたらもう3年生になっていて手遅れ、なんてことも珍しくはありません。




【大学受験に必要なものは余すことなく伝え、受験生には厳しく接しなければならない】


今回は・・・というよりも今回”も”なのですが、英語に限定したお話になります。


従って、受験に英語が必要ないのであれば、以下は読み進める必要はありません。



すでに既出のお話ですが、『大学受験レベルの英語を習得するため』には


①3年間で2,000時間が必要

②LEAPなどの基礎レベルの単語帳は、高校2年生の冬までに完全に終わらせる

③英文法も高校1年生の時点で一通り終わらせる(強調構文・比較構文・名詞構文・否定構文など含む)




すべて散々言い尽くしてきた内容ではありますがリマインドです。


①を確保するためには、『高校1年生の4月から、英語だけで2時間の学習を1日も欠かさず継続する』ことが必須です。

もちろん、部活であったり行事などもあって、『1日も欠かさず』というのは現実的ではありません。


そのため、例えば『2時間学習できなかった日』については自分でチェックしておいて、休日や長期休暇で補填します。


②については高校2年生の冬と言いましたが、もちろん少しでも早く終わらせるのに越したことはありません。


ちなみに当塾では、高校1年生や中学3年生の時点でこれを達成している塾生もいます。


③も②と同じです。


これも早いに越したことはありません。






ところがです。



この一見簡単そうに見えるこの①~③をやり切るには、鋼のような精神力が必要になります。



残念ながら、中学受験でも体験していない限り、普通の高校生が自主的にこれをやり切るのははっきりいって不可能です。



だからこそ、周囲の大人がしっかりとサポートしてあげなければなりません。



『授業のスピードが遅い』

『きちんとした課題を出さない』

『大学受験の厳しさをきちんと伝えない』



本来これは高校の教師がやるべきことであって、これらをやらないのは職務怠慢です。



そんな高校で2年3年授業を受け続けても、偏差値は上がるどころか『100%下がります』。




当塾が一貫して厳しい理由はそこにあります。





当塾の指定図書『二月の勝者』より引用)



とはいえ、この厳しさは当たり前の話ですし、当塾はこの漫画が世に出る前から、厳しいルールを設けておりました(※なお、厳しいルールを設けたのは山口ではなく、都築先生でございます)。





そして私たちははっきり言って、高校の先生方よりもはるかに厳しいです。


例えば英語1つとっても、高校では週に4~5回は授業を受けるはずです。




その反面、当塾では基本的に『英語は週1の授業のみ』、つまり私たちは、週にたった1度の授業で、高校の授業数回分を超えるクオリティの授業と課題を用意しなければなりません。




私たちの授業が高校の授業に劣るようであれば、わざわざ安くはないお月謝を払っていただいて、うちに通っていただく理由がないのです。




当塾の授業がハイレベルで厳しい、それは当然のことだと考えております。





本来であれば、『大学受験の厳しさ』『難関大に合格するためにどれほどの学習が必要なのか?』は高校の教師が伝えるべきことなのですが、それが伝わっていないのであれば、私たちが伝えなければなりません。




1回1回の授業が重く厳しい、それは当然至極なのです。





ともあれ、高校生活はたったの3年弱。



この短い期間で本気で難関大に合格したいと思っているのであれば、高校生のみなさんが思っている以上に大変な時間と労力がかかります。





この事実に一刻も早く気づくこと。



そしてしつこいようですが、高校そのものがぬるま湯体質では、そのことに高校生が気づくことはありません。



そこに備えることができるのは、一番身近にいる保護者様だけです。


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