『あいつ!ツレだと思ってたのに裏切りやがった!』『あの彼だよ!東大に合格したのは。』を英語にすると…。
2つ前のブログで英文法について少しだけ偉そうにお話させていただきました。
正直なところ、自分が見ていても相当高い英語力を持っていて、細かい文法がそんなに完璧でなくても、かなり英語の成績がいい塾生もいます。
いわゆる『英語センスが飛びぬけた』中高生です。
実際のところ、大学受験を勝ち抜くくらいなら、多少文法に穴があっても合格できると思います。
ぶっちゃけた話、『同格のthatと関係代名詞のthat』の違いなど分からなくても、先行詞があればそこにthat以下をかけるという点においては違いはありませんし、まあまあ何となく読めてしまいます。
ただし文章を書くとなると話は別です。
接続詞の後には必ず完全文が来て、関係代名詞の後には必ずSかOが欠ける不完全文が続く、ということを理解しておかないと、一生懸命書いた文章が大減点されてしまう可能性大です。
例えば、『あいつ!ツレだと思ってたのに裏切りやがった!』を英語にすると、”The guy who I belived was bosom friend betrayed me.となります。
また、『あの彼だよ!東大に合格したのは。』を英語にすると、”It is he that passed the exam for Tokyo university.”みたいな感じになると思います(※ちなみに英語では、大学受験などで”success”を使うことはありませんので、英作文などでは気をつけてください)。
この2つの文章、文法的に説明するとかなり長くなってしまうので、文法用語だけ簡潔に紹介させていただきます。
最初の文章は『連鎖関係代名詞』というもので、2つ目の文章は『主格を強調する強調構文』です。
でもこの2つの文章…、もしかしたら違和感を感じまくった高校生もいるのではないでしょうか?
もしそうだとしたら、きちんと『関係代名詞』『接続詞』『副詞句』などを1からやり直す必要があります。
この2つの文章、今山口が考えた程度の英文なので、もしかしたら何となく意味は分かるかもしれません。
しかし入試レベルになると一気に難易度が跳ね上がります。
最初の『連鎖関係代名詞』は入試レベルの文章になると、
“As anyone who has ever been in a verbal disagreement can confirm, people tend to give elaborate justifications for their decisions, which we have every reason to believe are nothing more than rationalizations after the event.”
『言葉の食い違いを経験したことのある人ならば誰でも裏付けできるように、人は自分が下した決定について念入りな正当化を行う傾向があるが、そうした正当化は事後の理屈づけに過ぎないと考えてよい充分な理由がある。』
ぜ…、全然山口の文章と違うやん…(ここでこれを説明すると3,000字くらいになるので割愛)。
ついでに強調構文の方も…。
“The action of base ball, then, can be conceived of as a series of travels by indivisuals who attempt to leave home and make a circuit through a social field marked with obstacles. It is not getting through the field itself that scores, however, but returning safely home.”
『となると、野球という活動は、家(ホームベース)を離れて障害物(野手)が配された社会という名のグラウンドを一巡しようとする個人が行う一連の移動(走塁)としてとらえることができる。ただし、ここで得点になるのは、球場を駆け抜けるという行為そのものではなく、無事にホームベースへと返ることなのだ。』
じ…地獄ですやん…。
ただ、難関私立大学や医学部はもちろん、国公立などの二次試験は『ふるい落すことを』を目的とした試験ですので、こういった難文に対応できる力が求められます。
もちろん、今はピンと来なくても構いません。
しかし、難関大を志望校にしているのであれば、またはいわゆる難関校が志望校でなくても現状厳しい判定が出ているのであれば、今すぐ対策に取り掛かる必要があります。
そして話はガラリと変わりますが、明日は結構私立大学の受験が固まっています!
塾生のみなさん、君たちは本当に途方もない努力を積み上げてきました。
絶対に大丈夫、君たちが負けるわけがない。
自信を持って、落ち着いて試験にのぞんでくださいね!