『学歴がすべてではない!』って確かにそうなんですが…。
その昔、前職でのお話です。
嬉しいことに山口の授業を受けて、『英語が好きになりました!』と言ってくれた高校生がいたのですが、それが高じて『外務省で働きたい!』という夢を持ってくれたのです。
それはそれでもちろん嬉しいことなのですが・・・。
まず、外務省に限らずですが、中央省庁で働こうと思うのであれば、まずは『東大合格を目指す』ことが条件となります。
ちなみに余談ですが、これはとある岡高生に教えてもらったのですが、国土交通省の場合は京大の方がいいそうです。
話を戻しまして。
東大のでなければ京大、その次に可能性があるのが早慶や今だと国際教養大学なんかもチャンスがあるのかもしれませんが、とにもかくにも『超高学歴』でなければ、こういったところで働くことは難しいでしょう。
もちろん、ノンキャリア組みたいな人もいるでしょうが、それはもはや東大に合格することよりもはるかに難しいです。
また、外務省なので、『言語に強ければいいんじゃないの??』と思われるかもしれません。
しかしながら、英語がペラペラだろうが、中国語やフランス語、ドイツ語がペラペラだろうが、そんなところは見てくれません。
厳しいことを言えば、ちょっと英語圏に長く留学していれば、そりゃあ英語くらいはペラペラになるでしょうし、そういう人材は求められていないのです。
誰もが遊びたいであろう、貴重な中高生の頃に、目標のために一生懸命頑張ってきたのかどうか?が人事査定の基準であって、『英語が話せます!』だけの人材は門前払いなのです。
ちなみに外務省の毎年の採用人数は20名程度。
もちろんほぼ全員、東大・京大・早慶で争っていくことになります。
とはいえ、残念ながらほぼ自動的に東大生から枠を埋めていきます。
先にも申し上げました通り、仮に彼らよりも英語能力が高かろうが、そんなものは何の役にも立ちません。
東大卒の肩書がなければ、トップの成績を取るか、外務省内に身内のキャリア組がいいなければ、まず内定は勝ち取れません。
…。
なんか山口がまた嫌やなこと言ってるわ~と思われるかもしれませんが、残念ながらただただ単純に『それが現実』なのです。
学歴がすべてではありませんが、学歴がなければ叶えられない夢もたくさんあるのです。
そしてそのほとんどは、早期の段階で気づく必要があります。
例えば30歳を越して、一念発起して東大に合格、『よし、外務省に入るぞ!』なんて思い立っても、それも門前払いなのです。
『30歳までは何をやってたんですか?』と思われるでしょうし、同じ能力と学力を持っているならば、きちんと小学校・中学校・高校と頑張ってきた若者にチャンスが与えられます。
何かを成し遂げるのに遅すぎることはない、それは確かにそうなのかもしれませんが、中には期限付きでしか叶えられない夢もあるのです。
私は冒頭の彼に、『外務省に入るなら、まず英語云々の前に東大に入らなければならないんだけど頑張れる??』と伝えたところ、少し考えた後で、『頑張ります!』と返ってきました。
残念ながら、その後前職を辞めて当塾に籍を移しましたので、その後の彼の進路は分かりません。
職場を辞める以上、前職の生徒には接触できませんので…。
【中学2年生】
当塾の塾生のお母様からご相談をいただき、中学2年生の男の子に手紙を書いてみました。
ぜひぜひ中学生のお子様をお持ちのお父様お母様にも共有していただけたらと存じます。
・・・て何だか偉そうに書いてはいるものの、山口が中学2年生の頃なんて『まったく勉強していませんでした』からね…。
ただ、そのツケはばっちりとその後の高校、大学受験に返ってきました。
結局のところ、山口が国立大学を目指せなかったのは、高校の時というよりは、中学の時にきちんとした学習習慣を積み上げられていなかったからだと思っています。
いいんですよ、成績は。
そりゃあもちろん成績がいいに越したことはありませんが、中学の頃というのは実よりも、『いかに学習習慣をつけることができるか?』にかかっています。
たとえ成績が悪くても、地道にコツコツと積み上げる姿勢を作ることができるならば、大学受験は成功します。
逆に、範囲も狭くて、そんなに難しい問題も出ない中学校の授業で、大して勉強することなくいい成績を取ってしまったら、高校で一気に転落してしまう可能性もあります。
とにかく、中学の頃はしっかりと学習習慣をつけてほしいのです。
とはいえ、先ほども申し上げました通り、山口自身はまったく勉強していませんでした。
ただあることがきっかけで、わき目もふらずに勉強するようになるのですが…、それはなんか『よし、東大に合格して外務省に入るぞ!』とか『お医者様になって、目の前の苦しんでいる人々を助けるぞ!』などといった、崇高なものではありません。
『新しいゲームの本体がほしい。』『このままだと漁師になって、20代30代も島で過ごすことになってしまう…。』と思ったからです。
めちゃくちゃ不純ですね。
でももうこれは仕方がないのです。
人のせいにしてはいけませんが、中学生の山口はそういう風に成長してしまいましたし、それをたったの数年や数か月で修正・改善することは不可能だったのです。
いや、もちろん何かのきっかけがあって、『よし、いっぱい勉強して東大に行くぞ!』なんて可能性もゼロではないでしょうが、少なくとも当時の山口にはあり得ない話でした。
勉強をするきっかけや理由、それはもちろん素晴らしいに越したことはありません。
ただ、年頃の遊びたい盛りに中学生を机に向かわせるのは、そんなに簡単なことではないはずです。
個人的に、勉強をするかしないかというのは幼児や小学生の頃が最も重要であると考えていますし、残念ながら山口のような中学生になってしまったら…、それはもう違う策を練っていく必要があります。
良くないと分かってはいても、何かえさをぶら下げた方がいいのかもしれませんし、はっきりと『このままでは第一志望には合格できない』ということを伝える必要もあるかもしれません。
もちろん、遠い昔にお話しましたが、YouTubeを観ていて『宇宙ってすごい!宇宙飛行士になりたい!』というきっかけと衝動で、本当に刈谷高校に合格して、名古屋大学工学部航空工学科に合格してしまった中学生もいましたが、そんなことは本当に稀なのです。
興味が湧かないアラビア語を勉強する気が起きないのと同じで、興味がない勉強にやる気を出してもらうとなると、これはもう手を変え品を変え、あらゆる手段を講じる必要があります。
そんな簡単にや〇気スイッチなんてものが発見できてぽちっと押せるのならば、山口は今頃左団扇で暮らしています。
『どんな中高生でも必ずやる気を引き出す山口メソッド!!!受講者全員が旧七帝大早慶合格!』なんて本を出したりして…。
でも残念ながら、そんな手法はありません。
あれば世の中にこんなに学習塾はありませんし、精文館書店にも、あれだけの育児や参考書は並んでいないはずです。
塾だって色々試してみてもいいと思います。
そのために今の塾は、ほとんどが無料の体験授業や説明会を用意しているわけですし、色んな意見を聞いて、一番お子様にあった学習塾を選ぶ必要があると考えます。
さて、書きたいことはまだまだあったのですが、もう少しその中学2年生の男の子に伝えたいことがありますので本日はこの辺で…。
いよいよ夏も終わりですね。
来週には学校が始まるわけですが、もう2学期というのはあっという間です。
特に高校3年生、学際だの体育祭だの、週末はほとんど模試などで、気づいたら12月になってます。
そもそも、共通テスト本番まであと5ヵ月しかありませんしね。
もうスマホなんて触っている時間も余裕もないはずです。
第一志望の大学に合格して、最高の仲間と最高のキャンパスライフを送るのか?それともここで手を抜いて、それなりの大学に落ち着いて、同じような仲間を作って、何となくのキャンパスライフを送るのか??
それはみなさん次第です。
学校や塾の先生も、お父さんお母さんも、お友達も何の関係もありません。
君がやるのかやらないのか?ただそれだけです。