中学校では教えられない英語の大切なお話

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教室長ブログ

山口の授業を受けてくださっている中高生のみなさんはご存知の通り、私の授業では『自動詞と他動詞』という言葉が頻繁に出てきます。


それは東京一工や医学部を目指している塾生でも変わらない・・・というよりも、構造が複雑な難文ほどこの知識が必要となります。



ところが実際のところ、この大切な情報を中学校の授業で伝えられることはありません。


したがって、当塾に初めて来てもらった中高生のみなさんに、『自動詞と他動詞について説明できる?』と聞いてみると・・・



『自動詞は自分で成立する動詞で、他動詞はそうじゃない動詞』という答えが返ってきます。



なお、この答えは強ち間違いではないのですが、英文読解における重要な知識としては、5%程度の理解度に過ぎません(※もちろん、お子様が悪いわけではありません。そのような指導しか受けていないからこそ、ほとんどの中高生がこのように答えてしまうのです)。





そんなわけで、山口の体験授業を受けてくださる中高生のみなさんには、公立高校入試が目標だろうが、東京一工が志望校だろうが、この認識を改めてもらうことから始まります。



そして、これは自信を持って言えるのですが、その1回の授業で100%理解していただけます。

(ここでの解説は割愛させていただきます)






【先日塾生が受けた、東進衛星予備校の模試から】

いや、本当に良問だと思いました。


その問題はこうです。



(問題)次の文章の空欄に当てはまるものを選べ(ここからうろ覚えです)

Have you ever ( ) of these pictograms?

1 seen
2 made
3 heard
4 used


なお、この問題は意味の問題ではありません。


自動詞と他動詞の知識があれば、一瞬で分かる問題です。


意味で考えてしまうと、『あなたはこういったピクトグラムを見たことはありますか?』と捉えて1を選ぶこともあるかもしれません。



この問題は『1、2、4は全て他動詞で、唯一3の”hear”だけが自動詞も存在する』と考えて3を選ばなければなりません。


もちろん、イディオムとして

“I have never heard of it.”『それについては一度も聞いたことがない。』と覚えてしまってもOKです。




少なくとも、『空欄直後の前置詞”of”を取ることができる動詞は3の”hear”だけ』という知識は絶対に必要です。




それにしても・・・お父様やお母様はご存知の通り、以前であればこの問題は、『当てはまる動詞を選んで、正しい形に書き換えよ』だったんですよね。




つまり当時の受験生は、『考えた上で記述しなければならなかった』のですが、今は4択で正解してしまいます。



これがどれほど今の中学生のみなさんの学力低下を招いているか、私たち大人はこの問題に真剣に向き合わなければなりません。





それにしても、『じゃあなぜ、中学校の授業で自動詞と他動詞をしっかりと教えないんだ??』、という疑問が生じるかもしれません。



その答えは簡単です。



何も自動詞と他動詞に限ったことではありませんが、

①非常によくできる成績上位陣20%(※実際には5%)

②学力も学習意欲も普通な中学生達(60%)


③学習意欲もない生徒、素行が悪い生徒(20%)


①~③の層が同じ空間で勉強をしている、それが公立中学校です。



もちろん中学校の先生方は、②と③の層に合わせて指導をしなければなりません。


①の層に向けて高度な内容を指導しても、8割が理解できなければ大変な問題になってしまいます。



そのため、本来であれば一番たくさんの情報を処理できる貴重な中学校の3年間を、期せずして無為に過ごしてしまっている可能性がある、ということを知っておかなければなりません。




そしてもう一度念を押させていただきますが、『自動詞と他動詞の知識は、一番最初に学ぶべきもので、難関大の英文読解でも絶対に必要になるもの』です。



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