本当の優しさと厳しさ
夏休みということもありまして、例年通り厳しいブログを更新しておりますが、誤解のないように念を押しておきます。
もちろん私山口、誰かれ構わず厳しい声掛けをしているわけではありません。
ほとんどの塾生は自習に来て一生懸命頑張っていますし、中には厳しい声掛けがマイナスの効果を生んでしまうお子さんもいます。
一応私、『メンタルケア心理士』という資格も持っておりますので、その辺は心得ています。
私が厳しい声掛けをせざるを得ない塾生は以下のような中高生です。
・課題の達成率が低い
・自習にもほとんど来ない
・それなのに『○○大学に行きたい!』という分不相応な目標を掲げている
こういう中高生だけです。
ただ厳しいと言いますか・・・『現実が見えていない生徒に、きちんと必要なことを伝えているだけ』なんです。
そしてそれこそが私が思うところの優しさであったりします。
西尾高校や西尾東高校のように、授業のスピードも極めて遅い、夏休みの課題もほとんど出さない、そういうのは優しさだとは思っていません。
私は刈高生や岡高生にあれこれ厳しいことを言うことはほとんどありません。
なぜなら彼らや彼女たちは、自分が通っている高校で存分に必要なだけの課題と厳しさを与えられているからです。
私が何かを言う必要はないんです。
ところが、西高生や東高生については、これも全員とは言いませんがかなり大変です。
学力や理解力の問題ではありません。
『第一志望に合格するために、何をどれくらい頑張ればいいのか理解してもらう』のに苦労するんです。
学力や理解力で言うなら、正直みなさんにそんな大きな差はありません。
ある東高3年生の女の子に聞いた話を思い出すたびに、本当にやるせない気持ちになります。
彼女は1年生の頃、部活動の顧問にこのように言われたのです。
『1年生からそんな一生懸命勉強頑張らなくてもいいよ』と。
ところがです。
同じ先生ではないのですが、3年生の担任の先生から次のように言われたのだそうです。
『東高生は勉強量が少ないから、毎日6時間勉強しなければならない』
ちなみに平日6時間勉強するのはかなり難しいです。
できなくはないですが、学校の授業か睡眠を削らなければなりません。
そもそも、1年生の頃からきちんと積み上げておけば、3年生になってから慌ててそんな無茶な学習計画を立てる必要なんてないんです。
そういったわけで、本来なら第一志望に合格できていたかもしれない多くの西高生、東高生が、3年生になって慌てふためいて勉強を始めるのですが、時すでに遅しです。
中学受験でも体験していない限り、ほとんどの高校生は、本格的な受験を体験したことがありません。
公立高校入試はオールマークですし、よほどのことがない限り8割の受験生は第一志望に合格、それが叶わなかった受験生も第二志望にはほぼ100%合格します。
大学受験の厳しさはそれとは比較になりません。
その本当の厳しさを知らない高校生に、きちんとした授業をしない、必要な課題を与えないというのは、優しさではなく指導者の職務怠慢です。
よって、私は厳しいわけではありません。
忠実にやるべきことを全うしているだけなのです。
今でも忘れられないのですが、私の大学受験を何とかしてくれたのは、うわべだけの優しい先生ではありません。
『今のままだとお前はどこの大学にも受からないぞ』
『親が金さえ払ってくれるなら、芦〇大学と朝〇大学なら合格できるぞ』
『受験がうまくいっても、お前ができる仕事はレジ打ちくらいのもんだ。』(※山口の発言ではありませんので悪しからず)
・・・という今の時代だと訴えられかねないほどの内容ですが、実のところ、私が高校時代で覚えている教師の言葉はこれだけです。
そしてこの叱咤激励(暴言)があったからこそ、今の自分があると思っています。
いや、もちろん山口は、このような暴言は言いませんよ!ですが、
『自習に来なさい!』
『毎日○○時間勉強しなさい!』
『塾の課題は全力で取り組みなさい!』
『それができないなら、志望校を下げるか、お金がもったいないからうちの塾はやめなさい』
くらいのことは言います。
それが本当の優しさだと信じているからです。
そしてそれが到底受け入れられないと思う中高生、また、『そんなひどいことをうちの子に言わないでください』と思われる保護者様は、絶対に他塾の方が合います。
これはいい悪いの話ではなく、相性の問題だと考えております。
どうかこの点だけ、ご理解とご協力いただけたら幸いに存じます。