当塾が、高校生に対しては学習時間について厳しいのに対して、中学生にはそこまで言わない理由。

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教室長ブログ

一言で言えば、『大学受験と高校受験はまったく違う』からです。

ここ西尾に来て10年、この10年間でたくさんの高校生達を見てきましたが、超難関とされる大学に合格する彼らを見てきた半面、8割前後は『まったく受験のための準備ができていない状態』でした。

その原因はもうただ一つ、『単純に学習量が足りていないから』であり、その原因はもちろん生徒本人なのですが、厳しく追及するならば学校にも原因はあります。

英語の話にばかりなってしまいますが、高校3年生なのに『手つかずのまっさらな単語帳』を持っている受験生、①”I can make myself understood English.” ②”I had my car repaired.”などの本当にシンプルな5文型の文章も答えられない受験生に出会ってきて、本当にそれを痛感します。

なぜ高校は『英単語の大切さ』『5文型の重要さ』をもっともっと真剣に彼らに伝えなかったのか?

(※ただ、都築先生に言わせれば、『高校の先生はちゃんと伝えておられて、やらなかったのは本人の責任』とのことですが)。

それはさておき、これはもう精文館書店に行って大量に並んでいる赤本を眺めていただければ分かりますが、どの大学をとっても、たったの半年や一年で何とかなる量と難易度ではありません。

だから高校3年生の新規入塾は締め切ってしまいますし、在塾生には1,2年生の頃から、とにかく『1,2年生は平日2~3時間、休日は倍、3年生は平日4時間、休日8~10時間(理系は+1~2時間)』をお伝えしております。

もちろんこれは、飽くまでも『難関大志望』であったり『C判定未満から第一志望を狙っている』場合の話であり、そうじゃないならそこまで勉強する必要はないと考えます。

ただもちろん、世の中の『難関大志望受験者』がそんなに勉強しているのかというと、そうじゃない受験生もいます。

いわゆる、御三家などをはじめとする難関中高一貫私立に通っていた受験生は、中学1年生の頃から、何なら中学受験も含めるならば、小学校高学年(※幼児の頃の習い事も含めるならば、物心がついたころから)から、難関大に合格するための準備をしています。

灘中学校なんかは期末テストに東大の問題が出たりするそうですし。

ここではその善悪は問いません。

ただただ、『難関校を受験する連中には、そこまでやってきたライバルも多数いる』ということです。

【中学校は大学受験の準備期間】

これも誤解を恐れずに言わせていただけるならば、正直高校はどこでもいいです。

もちろん、素晴らしい合格実績を持っている高校に合格することで、最高の学習環境で学ぶことができるのは事実です。

ですが、西尾高校や西尾東高校に合格して、満足して勉強をサボるくらいなら、そうじゃない高校へ行って一生懸命頑張った方が絶対にいいです。

西尾高校にも西尾東高校にも、毎年偏差値が40を切る生徒は必ず出てきます。

そうなると、最初から推薦に手厚い私立に行って、確実に私立大学の推薦を勝ち取った方がよかったということになります。

話が脱線したので元に戻します。

もちろん当塾は学習塾ですし、塾生のみなさんも保護者様も、第一志望に合格したい!と願って当塾を選ばれておりますので、そこに応えるのは当然第一使命と考えております。

そう考えるならば、中学生も高校生と同様に、『質も量も追求した学習』ができるに越したことはありません。

しかしながら現実には、ほとんどの中学生にそこまでを求めることは難しいのです。

それこそ幼児の頃から習い事をやって、小学校も私立に入って中学受験のための準備をして、5年生になってからは留年しないギリギリまで学校を休んでまでプロの家庭教師をつけて、そうして超難関の中高一貫校に合格していく中学生ならいざしらず、大多数の中学生にとっては、高校生張りに毎日毎日4時間、休日はその倍勉強することなど、できるわけがありません。

私たち大人もかつてはそうだったように、中学生の頃に、そこまでストイックに、長時間集中して勉強することなどできるわけがないのです。

もちろん、3年生になれば多少なりとも危機感が出て、勉強時間も自然と伸びていくでしょう。

ただ、育ち盛りで誘惑も多い1,2年生には無理です。

だからせめて、『学校の宿題1時間+自主的に学習に取り組む1時間、合計2時間の学習習慣をつけてほしい』のです。

もう一つ、『スマホやゲームなどを自制できる姿勢』も身につけてほしいですね。

こればっかりは家庭環境によるものですので、私たちからは口出しができない領域ですが・・・(もちろん厳しく指導はさせていただきますが、最終的にはご家庭の環境次第です)。

これも誤解を恐れずに言わせていただけるならば、その2点さえ達成されるならば、大学受験は成功したも同然です。

高校に入学しても気を緩めることなく、1年2年とコツコツ積み上げて、最終的に3年間で4,200時間以上の学習時間が確保できるはずです。

でもそれこそが難しいんですよね。

ですので、小学生や中学生の保護者様にはぜひぜひ、結果ではなく『経過』を褒めていただきたいです。

仮にお子さんが100点を取ってきたとして、その100点という結果だけを褒められたお子さんは、次に98点だったときに、がっかりしたお父さんお母さんの顔を見て、本当にショックを受けるでしょう。

たとえ70点だったとしても、『あんなに頑張ってたもんね!すごいじゃん!』と褒められたお子さんと、『なんであんなに頑張ったのに70点しか取れないの?お父さん(お母さん)が同じくらいの年の頃は・・・』なんて言われてしまったお子さんでは、その後の長い学生生活・・・、いや、人生そのもののことを考えても、前者の方がいいに決まっています。

これもちょっと言い過ぎかもしれませんが・・・『たかだか公立高校入試』です。

命を取られるわけではないですし、人生が悪い方向に進むわけでもありません。

たとえ公立高校入試で第一志望じゃなかったとしても、そこできちんと『コツコツ積み上げる姿勢ができている高校生』『誘惑もきちんと姿勢ができている高校生』に成長しているならば、十分大学受験で挽回することはできます。

何度も申し上げますが、逆にせっかく西尾高校や西尾東高校に行ったのに、(山口のように)全開で勉強をサボってしまい、気づいたら高校3年生、学習の土台もまったくできておらず、時間も残されていないという受験生にたくさん会ってきました。

そうならないように、中学生の頃は『たとえ一過性の結果が出なくても、長期的にコツコツと頑張る姿勢を作り上げる』ことが何よりも大切であると考えます。

中学校3年生になって慌てて塾に入って、出ると分かっている公立高校の範囲をミクロに叩き込まれて、何とか付け焼刃で進学校に合格しても、その後に続かなければ何の意味もありません。

・・・、とは言ったものの、一応当塾、昨年度は『大学受験第一志望合格率86%、高校受験第一志望合格率100%』であったことをシレっと残しておきます。

自分で言うのもなんですが、当塾の塾生は本当に頑張ってくれます。

こんなに頑張る中高生を自分は見たことがないです。

本当にみなさんを誇りに思います、でも・・・。

3年生のみんなはもう少し頑張ろう!

大学入学共通テストまで、『あと250日』・・・つまり8か月ちょっとだよ??

毎年毎年口を酸っぱくして同じことばかり言うのですが、『夏休みは受験の天王山でも何でもない』のです。

夏休みに入る頃には、共通テストまでの残りの日数は『200日』を切っています。

つまり半年くらいということです。

半年って・・・私立専願でも1教科あたりたったの2か月、国公立志望の受験生にはなんと『たったの一か月強』しか残されていないんんです。

範囲が狭い公立高校入試ならいざしらず、大学受験レベルのものをそんな短期間でどうにかするのは無理です。

これは何の準備もしていなかった高校生に、『マラソンを2時間30分くらいで完走してくれ。まあ世界記録は2時間台だし、プラス30分もあればゴールできるだろ?』と言っているようなもので、『絶対に無理』です。

一万歩譲って共通テストが何とかなっても、国立二次や私立の本番に対応できません。

重ねて申し上げますが、中学生は大学受験に向けての準備期間です。

受験までの特急券を持っている『中学受験組』に対抗するためには、たとえ少しずつであったとしても、全く止まらない列車に乗らなければなりません。

 

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